人民銀行次期総裁、候補はこの5人か-周総裁退任示唆で後継選び迫る

  • 周総裁は退任が近いかも知れない、と記者団に発言
  • 後継候補は人民銀、国有銀行、政府関連での経歴を持つ

中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁が近い将来の退任を強く示唆したことで、誰が次の総裁になるのか臆測が広がっている。

  総裁人事の発表はいつあってもおかしくはない。米国ではトランプ大統領が連邦準備制度理事会(FRB)次期議長を検討中で、日本銀行の黒田総裁は来年4月に任期が切れる。世界の主要金融当局幹部の顔ぶれが、近く一新する可能性がある。

  69歳の周総裁が退任する場合に後継者となり得る5人を以下に挙げる(順序は氏名のアルファベット順)。

郭樹清

郭樹清氏

Photographer: Qilai Shen/Bloomberg

  中国銀行業監督管理委員会(銀監会)の現主席。山東省省長や中国建設銀行と中国証券監督管理委員会(証監会)のトップを歴任するなど、政治キャリアや金融大手での経験がある。人民銀行でも2001-05年まで副総裁を務め、同時に国家外為管理局(SAFE)局長も兼務した。
  郭氏を周総裁の路線に従う改革派と見る向きは多い。郭氏の下で銀監会は中国企業の海外投資に対する監視を強め、安邦保険や復星国際などの企業への融資の詳細を提出するよう銀行に要求した。

蒋超良

蒋超良氏

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  湖北省の中国共産党委員会書記で国有銀行2行の会長を務めた経験を持つ蒋氏は、人民銀行でも重要な役割を果たしてきた。アジア通貨危機の時期に人民銀行の深圳、広州支店のトップを務め、当時中国企業としては最悪となった広東国際信託投資公司の破綻に遭遇。その後、2000年に総裁補佐に昇進した。
  会長を務めた国有銀行は交通銀行と中国農業銀行で、このうち交通銀行では香港証券取引所への株式新規公開(IPO)を指揮し、英銀HSBCホールディングスとの提携を成立させた。

劉鶴

劉鶴氏

Photographer: Nelson Ching/Bloomberg

  習近平国家主席の側近メンバーの1人とされ、党中央財経指導小組弁公室主任。目立たない役職でありながら影響力を持つ。国家発展改革委員会(発改委)の副主任も務める。
  米ハーバード大学卒のエコノミストで、米中関係でも重要な役割を果たした。2009年には当時のガイトナー財務長官とサマーズ国家経済会議(NEC)委員長がそれぞれ時間を割いて劉氏と会談した。

劉士余

劉士余氏

Photographer: Qilai Shen/Bloomberg

  2015年の株式市場急落を受け、投資家の信頼回復の責務を負って中国証券監督管理委員会トップに昨年初め就任した。劉氏は市場の「ワニ」や「野蛮人」と対決すると誓うなど、中国の政治エリートらしからぬ言い回しを使う。同氏の就任以来、政府は市場を操縦した業者に巨額の罰金を科している。
  公式の経歴によると、1996年に人民銀行に入行し、06年には副総裁となった。それ以前には中国建設銀行などでの勤務歴がある。

易綱

易綱氏

Photographer: Qilai Shen/Bloomberg

  2007年から人民銀行副総裁を務め英語も流ちょうに話す易氏は、世界の経済界重鎮らと太いパイプを持ち、改革派との評価を定着させている。09-16年までSAFE局長を兼務し、その期間に中国は世界最大の外貨準備を一段と膨らませた。また為替取引の制限を緩和し、人民元の国際利用拡大を唱えてもいる。
  

原題:PBOC Retirement Hint Puts Officials in Play for Governor Job (1)(抜粋)

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