衆院選:自民単独過半数、与党が3分の2超で圧勝

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  • 立憲民主が野党第1党確実-希望は「完敗」と小池代表
  • 希望と立憲民主に批判票分散、自民が優位に-東大大学院・内山氏

安倍首相

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

第48回衆院選は22日投票、即日開票された。NHKの開票速報によると、定数465議席のうち、自民党が単独で過半数(233議席)、連立政権を組む公明党と合わせると3分の2(310議席)も超え、与党が圧勝した。安倍晋三首相が勝敗ラインとした「与党で過半数」を大きく上回る。野党では立憲民主党が希望の党をしのぐ第1党となることが確実になった。

安倍晋三首相

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  安倍首相は23日午後の記者会見で、衆院選の結果について「目標を大きく上回る、力強い支持を国民の皆さまから頂くことができた」と総括。今後の政権運営について「約束した政策を一つ一つ実行し、結果を出す」との決意を示した。

  立憲民主党の枝野幸男代表は22日夜、「今までの上からの政治を変えていく、草の根からの政治に変えていく、これが終わりではなくてここからがスタートだ」とテレビ朝日の番組で語った。希望の党の小池百合子代表はTBS番組で「今回は完敗ということ」とした上で、「政策への期待を集められるようにこれからも努力していきたい」と語った。

立憲民主党の枝野幸男代表

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  衆院選には1180人が立候補。NHKの開票速報によると、各党の獲得議席は自民が284、公明が29、立憲民主が55、希望が50などとなっている。

  安倍首相は、2019年10月に予定している消費税率10%への引き上げによる増収分の使い道を一部変更し、教育無償化など「人づくり革命」に充てると表明。緊迫化する北朝鮮情勢への対応と合わせて国民に判断を仰ぐと解散に踏み切った。これまで野党第1党だった民進党は公認候補を擁立せず、前職は希望の党、立憲民主党、無所属に分かれて戦った。

  東京大学大学院の内山融教授は与党が勝利する見通しになったことについて「希望の党と立憲民主で安倍政権に対する批判票が分散してしまったために結局、自民党が優位になった」と分析。慶応大学大学院の岸博幸教授は「安倍政権が積極的に支持されたというより、野党が勝手に転んだという要素が大きい」と語った。

  首相は記者会見で、11月5日のトランプ米大統領来日前に特別国会を召集して首相指名選挙を行い、第4次内閣を発足させる考えを示した。新政権の人事については「これから考えたい」と述べるにとどめた。

自民党総裁選

  内山、岸両氏は今回の勝利で安倍首相が来年秋の自民党総裁選で3選される可能性が高まったと指摘する。

  安倍首相自身は「まだ1年も先のことについては全く白紙」と語ったが、二階俊博幹事長は「ポスト安倍は安倍という考えに変わりはない」と安倍首相の3選を支持する考えを改めて表明している。

  一方で、「ポスト安倍」候補の一人とされる岸田文雄政調会長は「政治は一寸先は闇だ。その中でずいぶん先の話を申し上げることは控えなければならない」と述べるにとどめた。3氏はNHKなどの番組で語った。

  22日の投票は全国4万7741カ所の投票所で原則午前7時から午後8時まで行われた。総務省の発表によると、投票率(小選挙区)は53.68%、戦後最低だった前回14年衆院選(52.66%)に次いで2番目に低い水準となった。

(第4段落を更新します.)
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