日産自また無資格検査、閣僚から厳しい指摘-基幹産業で不祥事相次ぐ

  • 国交相「制度の根幹揺るがす」、経産相「特異な例、非常に残念」
  • 日産株は一時前日比2.4%安の1070円、100億円の減益要因の試算も
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

日産自動車が無資格の作業員による完成車の検査を問題発覚後も繰り返していたことを受けて20日、担当閣僚から厳しい指摘が相次いだ。神戸製鋼のデータ改ざんなど日本の基幹産業で相次ぐ不祥事に市場の視線も厳しさを増している。

  石井啓一国交相は閣議後会見で、日産自の不適切な完成検査は「ユーザーに不安を与え、制度の根幹を揺るがす事象と捉えている」とし、高品質で安全と評価されてきた日本のものづくりを脅かすと話した。菅義偉官房長官はユーザーの信頼を失うことは極めて遺憾だと話した。

  世耕弘成経産相も同日の会見で、日産自や神戸鋼の問題について国内製造業の大半の現場が品質の高いものを作るために日々改善に汗を流していると前置きしたうえで、「こういった特異な例が出たのは非常に残念」と述べた。企業ガバナンスや経営陣が現場を掌握できていたかなど問題点を明らかにし、再発防止に取り組むことが重要と話した。

  日産自は9月29日に無資格者が一部工場で完成検査を行っていたと発表。再発防止策を進めていたさなかに子会社である日産車体の湘南工場で同様の問題が発覚。追浜や栃木、九州にある工場でも無資格者が検査していたことが新たに分かったと19日に公表した。

  日産自は19日、これを踏まえ、国内の全6工場で国内向けの出荷を約2週間停止し、検査体制の見直しを図ると発表した。

  日産株は一時前日比2.4%安の1070円と問題発覚後の4日以来の日中安値となった。売買高は午後1時8分時点で、神戸鋼、任天堂に次ぎ東京市場で3位の約346億円に膨らんでいる。一部車種を製造する日産車体の株価も下落。前日の海外市場では日産の最大株主であるルノー株も値を下げた。

  メリルリンチ日本証券の二本柳慶アナリストは19日付のリポートで、コンプライアンス意識の低さを指摘し、長期的な評価はネガティブとした。野村証券の桾本将隆アナリストは同日付のリポートで、仮に出荷停止が2週間なら販売で2万台、営業利益で100億円の減少要因になると試算した。2017年3月期の営業利益は7422億円だった。

 

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