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日経平均過去最長の14連騰に並ぶ、56年ぶり-政策期待と円安受け反転

更新日時
  • 化学やゴム、情報・通信株などが上昇、銀行や海運は下げる
  • 米上院は18年度予算決議案を可決、為替は1ドル=113円台前半

20日の東京株式相場は、日経平均株価が歴代1位タイの14連騰。日米の政策進展が期待されたほか、為替のドル高・円安推移で企業業績を楽観視する買いが優勢となった。メリルリンチ日本証券が目標株価を上げた三菱ガス化学など化学株のほか、ゴム製品や水産・農林、保険株が堅調。

  一方、高値警戒感や22日に投開票を迎える衆院選結果を見極めたいとの姿勢が上値を抑え、銀行や海運、不動産株などは安い。

  TOPIXの終値は前日比0.60ポイント(0.03%)高の1730.64と10日続伸し、小幅ながら連日で2007年7月以来の高値を更新。日経平均株価は9円12銭(0.04%)高の2万1457円64銭で終え、岩戸景気終盤の1960年12月21日ー61年1月11日に記録した14日連続高に並んだ。

  アセットマネジメントOneの浅岡均ストラテジストは、「米国の法人税減税の織り込みはまさに初期段階。ハト派とされるパウエル氏が次期FRB議長の有力候補との報道もリスク選好で効いた」と指摘。ただし、衆院選の自民党の獲得議席数次第では安倍首相の責任論も浮上しかねず、「日本銀行の金融政策の継続性などに対しリスクが一気に噴き出す可能性もあり、実際の投票がどうなるか予断を許さない」とも話した。

Japan Stocks Rally Amid Brexit Turmoil

東証内の大画面前

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  米上院は19日夜、2018年度(17年10月-18年9月)連邦予算の大枠を定めた予算決議案を可決した。今回の可決で共和党は民主党議員の支持がなくても、今後提出される税制改革法案を可決することが可能になる。

  ミラボー・アジアのトレーディング担当ディレクター、アンドルー・クラーク氏(香港在勤)は米予算決議案の上院可決は「想定より速く、マーケットを押し上げる好材料」とし、税制改革により米国内の消費や投資が喚起され、「インフレ、需要、株式市場を押し上げる」との見方を示した。また、日本経済新聞の20日の報道では、衆院選の終盤情勢調査で自民、公明の与党が300議席に迫る勢いを保持している。

  週末の日本株は連騰後の反動警戒や衆院選を控えた様子見姿勢、為替の円安一服を受け反落して始まり、日経平均は一時85円安まで下落。午前後半にかけ米予算案の上院可決のニュースが伝わると、プラス圏に浮上した。岡三オンライン証券の伊藤嘉洋チーフストラテジストは、日経平均連騰の最長記録について「先高期待のある大相場の前兆だ。1996年高値の2万2666円に向けた上昇トレンドに入っている。国内勢が売る中で海外勢が買うという現在の需給状況は、ブラックマンデー後の上昇相場にそっくり」とみている。

  もっとも、午後はTOPIXとともに前日終値を挟んでもみ合うなど上値も限定的。衆院選を前に持ち高をいったん整理する動きも出た。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鮎貝正弘シニア投資ストラテジストは、「与党勝利と安倍政権の安定化を期待して買われてきたため、与党勝利だけではそれ以上の好材料とならない」と言う。極東証券経済研究所の高橋豊常務は、スペインの「カタルーニャ問題への警戒もある」としていた。

  東証1部33業種は水産・農林やゴム製品、保険、化学、サービス、ガラス・土石製品、医薬品など17業種が上昇。海運や銀行、パルプ・紙、不動産、証券・商品先物取引、鉱業、その他金融、空運など16業種が下落。売買代金上位ではenish、SUMCO、リクルートホールディングスが高く、上期業績速報値が計画を上回ったネットワンシステムズは大幅高。半面、「iPhone(アイフォーン)8」向け注文削減の報道で19日に米アップル株が下落影響で、村田製作所など電子部品株が軟調。無資格検査問題から国内向け車両の出荷を停止した日産自動車も安い。

  • 東証1部の売買高は15億2222万株、売買代金は2兆4705億円
  • 値上がり銘柄数は890、値下がりは1048
日経平均株価の長期チャート

 

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