衆院選:22日投開票、安倍政権の5年に審判-野党勢力は分散

  • 与党が堅調、3分の2前後をうかがう情勢-共同通信世論調査
  • 希望は小池氏不出馬、一部合流拒否でチャンス逃す-カーティス氏

安倍晋三首相

Photographer: Eiji Ohashi/Bloomberg
Photographer: Eiji Ohashi/Bloomberg

衆院選は22日に投票、即日開票される。5年近くにわたる安倍晋三首相(自民党総裁)の政治姿勢や政権運営の在り方が問われる選挙となる。報道各社の情勢調査では、相次ぐ新党の結成で野党勢力が分散したこともあり、与党が堅調で3分の2前後の勢力を確保するとの見通しも出ている。

  安倍首相は18日、都内での街頭演説で「この選挙は北朝鮮の脅威からいかにして国民の命と幸せな暮らしを守り抜くのかを問う選挙だ」と語った。経済面では株価が21年ぶりの高水準になったと強調し、株式で運用する年金資産が増え「もう心配しなくていい状況をつくり出すことができた」とアピールした。

  希望の党の小池百合子代表(東京都知事)は13日、都内での街頭演説で「しがらみのない政治、情報公開を徹底して進めていく。安倍1強政治を終わらせる」と語った。立憲民主党の枝野幸男代表は14日、「これまでの永田町の内側を向いた上からの政治ではなく、暮らしの下から底上げして日本の未来を切り開いていく」と街頭演説で訴えた。

  共同通信が18日に配信した終盤情勢分析によると、自民、公明両党で定数465の3分の2にあたる310議席前後をうかがう模様。希望の党は50議席程度と公示前勢力(57議席)を下回ることも想定される一方、立憲民主党は公示前から3倍増の50議席近くとなる勢いで、野党第1党に躍進する可能性があると報じている。

  報道各社の調査で与党優勢が伝えられる一方、内閣支持率の上昇には必ずしもつながっていない。朝日新聞が17、18日に実施した世論調査では、安倍内閣の支持率は38%(前回40%)、不支持は40%(前回38%)となった。

野党はチャンス逃す

  日本政治を専門とする米コロンビア大学のジェラルド・カーティス名誉教授は、かつては強固だった自民の地方組織が「崩壊はしていないが、弱体化している」ことから、野党が票を伸ばすチャンスはあったと話す。希望の党は小池氏自身が衆院選に出馬しなかったことに加え、民進党からの一部の合流を拒んだことで、それを逃したと分析する。
  
  カーティス氏は今回は自民党が大きな勝利を収めようとしていると指摘する一方、 以前とは状況が変わっており、将来の選挙で「有権者の投票行動が大きく変化する可能性は依然として非常に大きい」と語った。

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