9月の貿易収支は4カ月連続黒字-市場予想上回る

更新日時
  • 貿易収支は6702億円の黒字-予想中央値は5568億円の黒字
  • 実体経済強い、輸出の増加基調を再確認-第一生命経済研の新家氏
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

輸出から輸入を差し引いた日本の貿易収支は、9月速報で4カ月連続の黒字となった。市場予想は上回った。財務省が19日発表した。

キーポイント
  • 貿易収支は6702億円の黒字(ブルームバーグ調査の予想中央値は5568億円の黒字)-前月は1126億円の黒字
  • 輸出は前年同月比14.1%増の6兆8110億円と10カ月連続の増加-前月は6兆2786億円
  • 輸出数量指数は4.8%増と8カ月連続の増加
  • 輸入は同12%増6兆1408億円と9カ月連続の増加-前月は6兆1659億円

背景

  世界経済と歩調を合わせ、輸出主導で日本経済も好転している。日経平均株価の終値は17日、21年ぶりの高値をつけた。

  内閣府が発表した9月の月例経済報告では、輸出は「持ち直している」と判断。先行きも海外経済の回復を受けて「持ち直しが続くことが期待される」という見通しを示した。輸入も「持ち直しの動きがみられる」としている。

  一方、貿易政策をめぐり日米間で動きが出ている。政府関係者によると、16日に開催された第2回日米経済対話で、米国から自由貿易協定(FTA)交渉に強い関心が示された。日本は米国を除いた11カ国間の環太平洋連携協定(TPP)の大筋合意を目指しており、11月初旬の日米首脳会談でも通商問題を取り上げる公算が大きい。

エコノミストの見方

  • 第一生命経済研究所の新家義貴主席エコノミストは電話取材で、世界的に実体経済は強く「輸出が増えているというのは違和感はない」と説明。強い伸びだった昨年後半の反動で4-6月期は弱かったが、7-9月期は「増加基調を再確認」したと述べた。
  • みずほ証券の末広徹シニアマーケットエコノミストは発表後のリポートで、中国向け輸出は増加したが、共産党大会後は構造改革が優先され、「目先の経済成長率を犠牲にする可能性がある」と指摘。原油価格や為替の影響で輸入金額も増えやすく「貿易黒字は拡大しにくいだろう」との見方を示した。

詳細

  • 原動機輸出は19.6%増、米国向けの自動車エンジン部品が好調
  • 中国からの通信機輸入は28.1%減-アイフォーン新機種の発売見据え買い控え
  • 原油の輸入額は15%増、数量は5.3%減-原油価格は前年比13.1%増の1バレル=51.5ドル
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