ドル・円は上昇、桜井審議委員発言受けた株高に反応-112円台前半

更新日時
  • 市場の注目は週末の衆院選と次期FRB議長人事に
  • 短期的な取引のためのテーマに乏しく、取引は閑散状態-NBC

東京外国為替市場のドル・円相場は上昇。日本銀行の桜井真審議委員が記者会見で、日銀による指数連動型上場投資信託(ETF)の買い入れ継続に肯定的な発言をしたことを受けた株高進行後にドル買い・円売りが強まった。

  18日午後4時20分現在のドル・円相場は前日比0.2%高の1ドル=112円39銭。午前の取引は112円20銭を挟んで小動きに終始したが、午後に行われた桜井日銀審議委員の会見を受けて日経平均株価が上昇したのをきっかけにドル買いが優勢となった。一時は112円45銭を付けた。

  NBCフィナンシャル・マーケッツ・アジアのデービッド・ルーディレクター(香港在勤)は、桜井日銀審議委員の発言が報じられると、「ETFの買い入れが続くとの見方から海外勢中心の買いで株高、ドル・円上昇となった」と指摘。市場関係者は米連邦準備制度理事会(FRB)議長人事や衆院選などに関心を寄せているものの、「きょう取引するためのテーマには乏しいことから積極的な取引は手控えられている状況」と言う。

  桜井日銀審議委員は函館市での金融経済懇談会後の記者会見で、ETFの買い入れについて、購入額変更を考えるのは「まだ早い」とした上で、「もう少し今の状況続けてもよいのではないか」と述べた。日経平均株価は日中、前日比でマイナス圏に沈む場面が見られたものの、結局は前日比26円93銭高の2万1363円5銭で引けた。

  ドイツ証券外国為替営業部の小川和宏ディレクターは、ドル・円相場について「少なくとも米金利が動かないと、ドル・円も動けない状態」と言い、米金利については「FRB議長人事が決まらないと動けない状態が続きそう」と述べた。

  次期FRB議長人事を巡っては、トランプ米大統領は、ケビン・ウォーシュ元FRB理事とスタンフォード大学のジョン・テーラー教授、パウエルFRB理事、コーン国家経済会議委員長、イエレンFRB現議長の5名に候補を絞り込んだと述べている。数人の候補者と面談しており、19日にはイエレン議長とも会う予定。事情に詳しい関係者によると、大統領がアジアとハワイ歴訪に出発する11月3日より前に指名が発表される見通しだ。

  ドイツ証券の小川氏は「イエレン議長との会談の感触も気になる。仮に留任と言うことであれば、何も変わらず金利は動きづらい。テーラー教授になれば、金利上昇でドルは上昇しやすい」と指摘。ただ、「今、金融市場で最もホットなのが株式でドル・円を下支えしている。その株式をリードしてきた米国株は、明日のブラックマンデー30周年を前に高値を警戒する見方も出てきている」と述べた。 

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