桜井日銀委員:追加緩和すれば「無理することになりかねない」

更新日時
  • 現状政策を維持し、じっくり効果を待つことの方が今は重要
  • 9月の決定会合では片岡審議委員が「不十分」と現在の緩和策に反対
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

日本銀行の桜井真審議委員は18日、函館市で会見し、現在の金融緩和は十分効果が出ており、追加緩和すれば「場合によっては無理しなければならないということにもなりかねない」と述べた。

  桜井委員は「現行の枠組みを続ければ、金融政策の効果はどんどん強まっていく状況に入りつつある」と説明。現在の政策を維持し「じっくり効果を待つことの方が今は重要だ」と語った。

  現行の緩和策をめぐっては、新任の片岡剛士審議委員が9月の金融政策決定会合で「2019年度ごろに2%の物価上昇率を達成するには不十分である」として反対票を投じた。同会合の主な意見では、「追加金融緩和によって総需要を一段と刺激することが必要である」との意見も出た。市場の関心は30、31両日の金融政策決定会合で片岡氏が追加緩和策を提案するかどうかに集まっている。

  桜井委員は年間6兆円ペースで行っている指数連動型投資信託(ETF)の買い入れについては、日銀の株式保有が市場全体で3%強に過ぎず、買い入れ額変更を考えるのは「まだ早い」と述べた。ただ個別銘柄では「少し大きなものもある」との見方を示した。

  会見前に行った講演では、「現行の枠組みの下で、引き続き強力な金融緩和を推進していくことが重要」と述べ、賃金・物価は将来の上昇に向けて改善しており「今の流れを止めないこと」が重要だと語った。現在の上昇率が低いことについては「経済の前向きな構造変化に伴う調整過程」と捉えることもでき、「過度に否定的にみるべきではない」と指摘した。

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