モネはダウ平均のリターンを上回るか-芸術作品への投資で

  • サザビーズが来月開くオークションにモネの2作品が出品へ
  • 1962年にモネ作品を購入していればダウ平均より良い運用に

芸術作品を格安で購入し、高値で売るコレクターに関する話には誰もが関心を示す。めったにないことだが、こうしたことは実際に起きている。だが、印象派のケースではモネやルノワール、ドガが描くまだらな風景や夢見るようなポートレートは絵の具が乾く前に投資商品と見なされることが多かった。

  1920年代までに印象派の作品を投資対象として捉えることは定着した見方となっており、米誌ニューヨーカーのパリ特派員ジャネット・フラナー氏は1926年、「欧州のマネーや産業的価値が恐ろしいほど変動する中、出遅れて高値で買うのではなく早めに手頃な値段で購入するのであれば、重要なモダンアートはここではなお優良な投資先だ」と自信たっぷりに記していた。

印象派画家ドガの作品

Photographer: EMMANUEL DUNAND/AFP

  サザビーズが来月14日に実施する「印象派と近現代アート」オークションにモネの2作品が出品される。1つ目はバラをベースに描いた1913年の「ジベルニーの花咲くアーチ」で、モネ自身が1917年5月1日にチャリティーオークションに提供したものだ。

  同作品の売却が最初に公に記録されたのはそれから45年たった1962年のことで、サザビーズを経由し6万5000ドルで売られた。購入者はすぐに気が変わり、同じ年に作品をロンドンのクリスティーズで売却。その後の45年間は個人コレクションとなり、2007年にクリスティーズで1780万ドルで落札された。来月のオークションでは2000万-3000万ドルで売りに出される。

モネ「ジベルニーの花咲くアーチ」

  もう1つはモネが1893年に描いた「ベヌクールの氷」。この作品は4年間で5人が売買した後、1897年にニューヨークのヘイブマイヤー家の手に渡った。同家は1983年まで持ち続け、同年にサザビーズで60万5000ドルで売却された。その後は2度の個人による売却を経て今回、推定1800万-2500万ドルで再びオークションに登場することになった。

モネ「ベヌクールの氷」

  花咲くアーチは数回売却されているが、入手可能な最も古い公表記録は売却額が6万5000ドルだった1962年だ。ダウ工業株30種平均はこの時から価格ベースで3097%上昇。6万5000ドルからこの伸び率で値上がりすると約200万ドルになる。ただ、これは配当を加味しておらずトータルリターンにはなっていない。それでも2000万-3000万ドルで売却されれば同作品への投資の方が恐らく良い運用だったと考えられる。

1962年以降のダウ平均のパフォーマンス

Source: Bloomberg

  次のデータポイントは2007年の落札時だが、同じように計算するとインデックスファンドへの投資ではなく同作品を持っていると結果は逆に不利だった。

2007年以降のダウ平均のパフォーマンス

  つまり1962年にモネ作品を購入していればダウ平均よりも成績は良く、「ベヌクール」を含めて1980年代から後に買っているとダウとの相対リターンは見劣りするとみられる。

原題:Does Monet Beat the Dow? How Artworks Perform as an Investment(抜粋)

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