米財務省は中国の為替政策批判弱める-日本の監視継続、台湾除外

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  • 日本の6月までの4四半期の対米経常黒字は10年以降で最も大きい
  • 中国と韓国、日本、ドイツ、スイスを「監視対象国」に引き続き指定
Photographer: SeongJoon Cho/Bloomberg
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米財務省は17日公表した半期に一度の為替報告書で、主要貿易相手国で通商上の利益のために「為替操作」を行っている国はないと認定する一方、中国については「無秩序」な下落を回避するために行動し、今年は人民元の対ドルでの上昇を容認していると称賛した。

  為替報告書は「人民元は米国との2国間貿易の不均衡是正に役立つ方向に最近動いている」と指摘した。ただ、ドルが下落する中で「貿易加重ベースでは、人民元はグローバルな競争力を高めている」と分析した。

  中国の貿易慣行と約3500億ドル(約39兆円)に上る米国の対中物品貿易赤字を巡りトランプ氏が米大統領選のキャンペーンで多用した言葉遣いは、北朝鮮の脅威に対処し、両国が協力関係の構築を目指す中で、今は和らいでいる。中国を「為替操作国」に認定するとした選挙キャンペーン中の約束を後退させたトランプ大統領は、中国の習近平国家主席と来月会談する。

  財務省は中国と韓国、日本、ドイツ、スイスを「監視対象国」に引き続き指定。巨額の対米貿易黒字あるいは経常黒字の計上、為替市場への介入という3つの基準のうち2つに抵触すると認定された国が、監視対象国に指定される。台湾については為替介入の減少を理由に監視対象リストから除外したが、為替介入と外貨準備の透明性を高めるよう引き続き求めていく方針。

  4月の為替報告書と同様に中国は巨額の対米貿易黒字の条件だけに抵触したが、米財務省は貿易不均衡の縮小について「進展が見られないことを引き続き懸念している」と表明し、一層の市場開放と市場原理が果たす役割の拡大を中国に強く求めた。

  日本とドイツ、韓国は2016年4月以降の全ての為替報告書で、貿易黒字と経常黒字、為替介入の3つの基準のうち2つに該当すると認定され、スイスも16年10月以降の報告書で、2つの基準に抵触する状況が続いている。さらに日本の今年6月までの4四半期の対米経常黒字は、10年以降で最も大きいと指摘された。

  インドについては監視リストに加えなかったものの、同国の為替政策とマクロ経済政策を「注視する」とした。為替報告書によれば、今年6月までの1年間のインドの対米貿易黒字は230億ドルに達した。

原題:U.S. Softens China FX Criticism, Cuts Taiwan From Watch List (2)(抜粋)

(対米経常黒字に関する指摘など日本関連の部分を追加して更新します.)
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