ドル・円は112円台前半、北朝鮮・欧州政治への懸念重し-ユーロ軟調

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  • ドル・円は112円31銭まで上昇後、112円04銭まで下落する場面も
  • 12月の米利上げは織り込み済み、ドル・円は方向感がない-みずほ銀

東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=112円台前半で推移。米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長人事を巡る報道を受けてドル買い・円売りが先行した後、北朝鮮情勢や欧州政治などへの警戒感から伸び悩んだ。

  17日午後3時15分現在のドル・円は前日比ほぼ変わらずの112円17銭。朝方に112円31銭と2営業日ぶりの高値を付けた後、午後には112円04銭まで水準を切り下げる場面もあった。

  みずほ銀行国際為替部グローバル為替営業チームの竪智司次長は、「ドル・円は方向感がない」と指摘。「米景気が底堅いことや12月の米利上げは織り込み済み。一方、FRB議長人事や北朝鮮リスクは不透明感が高い」と述べた。

  北朝鮮のキム・インリョン国連次席大使は16日、国連総会の軍縮委員会で、朝鮮半島情勢について「核戦争はいつ起きてもおかしくない。米本土全体がわれわれの射程内にある」と警告した。またCNNは、北朝鮮が米国との外交的取り組みを当面拒否と北朝鮮当局者の話として報じた。

CNN報道はこちらをご覧下さい。

  三井住友信託銀行マーケット金融ビジネスユニット西日本営業推進チームの西田朋広チーム長は、「次期FRB議長人事でタカ派と言われるテーラー教授有利との報道を受けてドル・円は戻した」と朝方の動きを説明。半面、「引き続き北朝鮮動向も気にしている。英国の欧州連合(EU)離脱交渉、スペイン・カタルーニャ州独立問題など欧州の政治リスクにも注目」と語り、今週は111円台半ば~113円台半ばでの一進一退の展開を見込む。

  事情を知る複数の関係者によると、次期FRB議長候補の1人とされるスタンフォード大学のジョン・テーラー教授(元財務次官)は、先週ホワイトハウスで行われた1時間の面談でトランプ大統領に好印象を与えた。ポリティコ報道によると、トランプ大統領は今週、イエレンFRB議長と再任について正式に面談する予定。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.2%安の1ユーロ=1.1770ドル。朝方の1.18ドル付近から徐々に値を切り下げ、午後に入り一時1.1767ドルと10日以来の水準までユーロ安・ドル高が進んだ。

  三井住友信託銀の西田氏は、「26日の欧州中央銀行(ECB)会合を控えて、落ち着きどころを探る展開。資産買い入れ縮小の話もタカ派だったのが慎重な発言も出ており、ユーロを買い上げる感じでもない」と分析。みずほ銀の竪氏は、「ユーロは政治リスクがちらつき始める中で、1.20ドル近いとECBの金融政策正常化が遅れるリスクも意識されて調整っぽくなっている。ただ、下値は政策正常化が支え」と述べた。

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