党大会で権力強める習近平氏、さらなる改革期待は失望に終わる公算

  • 国有企業改革や債務問題でなく現行政策の継続にとどまると専門家
  • 経済に前向きな兆候、国際的には北朝鮮が焦点-習氏は安全志向か

中国共産党の習近平総書記(国家主席)は18日開幕する5年に一度の党大会で、毛沢東以降で最も強力な人物として国内政治における存在感を一層増すとみられている。そうした見通しに比べてずっと不確かなのは、習氏がその強化した政治的影響力を使って何をするかだ。

習近平氏、豚の餌やりから国家主席へ-中国最高権力者の横顔

  世界の投資家や高官・機関幹部は、自信を強めた習氏が中国の直面する大きな構造的課題に取り組むことを期待している。無秩序に広がった非効率な国有企業や膨れ上がった企業債務などの問題だ。だが専門家からは、そうした期待は失望に終わる可能性があるとの見方が示されている。

習近平総書記

写真家:Wang Zhao / AFP via Getty Images

  ソシエテ・ジェネラルのアジア株戦略責任者フランク・ベンジムラ氏(香港在勤)は「最も考えられるシナリオは過去5年に行われてきたことの継続だ」と述べた。

  安全志向は習氏にとって政治的道理にかなっている。国内総生産(GDP)が3四半期連続で市場予想を上回る伸びを示すなど中国経済は前向きな兆候を示している上に、国際的には北朝鮮の核問題を巡る軍事的緊張が焦点だ。しかし、短期的な障害を回避するために改革を遅らせれば、習氏は中国経済をより安定した長期的基盤に置く機会を逸する可能性もある。

  習総書記が党大会開幕時に2000人余りの代表を前に行う演説に、市場関係者は注目するだろう。現行の優先課題の中で習氏が照準を定める公算が大きいのは、アジアや欧州の貿易相手との間でインフラプロジェクトを促進することを狙った「一帯一路」構想や、北京の近くに新たな経済特区「雄安新区」を建設する計画だ。

雄安新区付近の航空写真

フォトグラファー:VCG via Getty Images

  UBSウェルスマネジメントの株式アナリスト、ハイド・チェン氏は、習氏が「ニューエコノミー」セクターを支えるための現行政策や環境問題への対処といった方針に固執すると予想。「金融改革や国有企業改革といった大きな政策は来年11月に見込まれる中央委員会第3回総会(3中総会)で発表されることになるだろう。そちらの方が重要だ」と述べた。

原題:Even With Undisputed Power, Xi Seen Wary to Push China Reforms(抜粋)

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