日経平均連騰「11」に伸ばす、米国の製造業統計が好調-素材中心上げ

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  • 米国株最高値で世界的にリスク選好の連鎖、銅価格3年ぶり高水準
  • テクニカル指標の過熱続く、主要株価指数は一時マイナス場面

17日の東京株式相場は続伸し、日経平均株価の連続上昇記録は「11」に伸びた。米国の製造業関連統計が良好で、景気に対し楽観的な見方が広がり、米国株や金属市況の上昇を受け、世界的なリスク選好の連鎖も続いた。非鉄金属や鉄鋼など素材株、機械や輸送用機器など輸出株が高い。

  TOPIXの終値は前日比4.19ポイント(0.2%)高の1723.37と7日続伸。昨年11月10ー28日に12日続伸して以来の連続上昇記録となった。日経平均株価は80円56銭(0.4%)高の2万1336円12銭。11連騰は2015年6月1日までの12連騰以来、約2年5カ月ぶりの長さ。

  ちばぎんアセットマネジメントの奥村義弘調査部長は、「米国製造業の状況が良く、米国株に対する楽観論が広がっている。世界的に適温相場が続く公算が大きい」と指摘。目先は高値警戒感から利益確定売りも出やすいが、北朝鮮などの地政学的リスクは表面化しておらず、「海外景気が好調で、日本の輸出関連データも良好。日本株に対し強気でみることができる」と話した。

東証内

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  ニューヨーク連銀が16日に発表した10月の製造業景況指数は、プラス30.2と2014年9月以来の高水準となった。市場予想はプラス20.4。SMBCフレンド証券投資情報部の松野利彦チーフストラテジストは、「極めて強い内容」と評価。ピークアウトが懸念されてもいいタイミングだが、きょうはそうした心配にはつながらなかったと言う。

  良好な統計を受け、16日の米国株はS&P500種株価指数が0.2%高の2557.64と最高値を更新。一方、米国債は下げ、10年債利回りは2.30%と3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇した。連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長のインフレが低水準にあっても、段階的な利上げが正当化されるとの15日の発言が材料視されたほか、次期FRB議長候補の1人であるスタンフォード大学のジョン・テーラー教授が先週の面談で、トランプ大統領に好印象を与えたもようとの報道も影響した。

  きょうのドル・円相場は1ドル=112円ー112円30銭台で推移、前日の日本株終値時点111円91銭に比べおおむねドル高・円安水準で取引された。このほか、16日のロンドン金属取引所(LME)の銅相場は中国での需要に対する楽観的な見方から14年以来のトン当たり7000ドル乗せ。ニッケルも7日続伸した。

  米統計や海外市況、為替動向が好感されたきょうの日本株は素材、輸出株中心に買いが優勢となり、日経平均は朝方に一時138円高の2万1393円と1996年11月以来の高値を更新した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券投資情報部の折見世記シニア投資ストラテジストは、世界の株式時価総額に占める日本の比率は15日時点で6.79%と過去7年間のレンジ(6.8ー8.0%)下限にあり、「海外勢はアセットアロケーション上、日本株をもう少し保有してもいいという機運になっている」と指摘した。

  ただし、その後は上値の重い展開で、TOPIXとともに午前終盤に一時マイナスに転じる場面もあった。記録的連騰による反動安への警戒に加え、テクニカル指標からみた根強い過熱感が投資家心理の重しだ。日経平均の相対力指数(RSI)は16日時点で83.3%とアベノミクス相場初期の12年12月以来の高水準で、サイコロジカルラインも11勝1敗(92%)。東洋証券の浜田享征ストラテジストは、「日経平均の10連騰後で短期過熱感が高まっていたことが意識され、先物主導でいったん調整が入った」とみていた。

  東証1部33業種は鉄鋼や非鉄金属、機械、化学、輸送用機器、ゴム製品、保険、医薬品、電機など21業種が上昇。下落はその他製品、サービス、鉱業、証券・商品先物取引、銀行など12業種。売買代金上位では、前日の説明会を受け資金面での過度な不安が後退と野村証券が指摘した神戸製鋼所、銅やニッケル市況高を受けた住友金属鉱山が高い。豊和工業や信越化学工業、大和証券が投資判断を「買い」へ上げた豊田自動織機も買われた。半面、任天堂やリクルトホールディングス、アイフル、ユニ・チャームは安い。

  • 東証1部の売買高は15億9364万株、売買代金は2兆5532億円、代金は前日に比べ3.6%減少
  • 値上がり銘柄数は971、値下がりは931
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