日経平均10連騰で年初来高値を更新、流動性期待と割安-金融中心買い

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  • TOPIXも6日続伸、米国CPI低調で金融引き締め懸念薄れる
  • 円高リスク、RSIなどテクニカル指標の過熱感は重しに
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16日の東京株式相場は続伸し、主要株価指数はことしの高値を更新。米国景気が底堅く推移する中、過剰流動性の継続期待や株価の割安、出遅れ評価から保険や銀行など金融株中心に買われた。鉄鋼株の上げも目立ち、市況高を受けた石油や鉱業株、陸運や食料品など内需株も高い。

  TOPIXの終値は前週末比10.56ポイント(0.6%)高の1719.18と、昨年12月13日までの6連騰に並んだ。日経平均株価は100円38銭(0.5%)高の2万1255円56銭と10連騰、2015年6月1日までの12日続伸以来の連続上昇記録となった。

  アセットマネジメントOneの武内邦信シニアフェローは、「世界の全地域が経済成長している中、国内の企業業績は全く問題なく、海外投資家が景気敏感株の日本株を買い進めている。ずっとアンダーウエートだった日本株のウエートを是正する動き」と話した。中でも金融株は「地銀、都銀、証券ともPBR1倍割れにある銘柄が目立つ」とし、出遅れをキャッチアップする流れが続くとみている。

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Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  米労働省が13日に発表した9月の消費者物価指数(CPI)は、食品とエネルギーを除くコア指数が前月比0.1%上昇と前月の0.2%上昇から伸びが鈍った。新車は0.4%、医療費は0.1%それぞれ低下。米商務省による9月の小売売上高は、前月比で約2年ぶりの大幅な増加となった。13日の米国債は上昇(金利は低下)した半面、株式市場もS&P500種株価指数が0.1%高と上昇した。

  東海東京調査センターの平川昇二チーフグローバルストラテジストは、「米国では景気が良好でも、構造要因から物価上昇が末端まで波及していない。米国の引き締めが早くならないことで、グローバルでの流動性相場が続くことは日本株にとってもプラス」と言う。

  日本銀行の黒田東彦総裁はワシントンで開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、世界経済は順調に成長しており、具体的に大きなリスクが内在しているとは見えないと発言。金融市場のリスクも高まっていない、とも述べた。

  週明けの日本株は先物や銀行株に午前からまとった買いが入った。野村証券の佐藤雅彦エクイティ・マーケットアナリストは、「海外に比べ割安感・出遅れ感のある日本株が足元で上昇してきたことに伴う『持たざるリスク』の高まりから、海外投資家中心に実弾の買いが入っている」と話す。佐藤氏によると、米S&P500種株価指数のPERが19倍に対し、TOPIXは16倍台、日経平均は14倍台と割安感があり、特に金融株はマイナス金利導入後の不振から出遅れ感が際立つ、と分析した。

  もっとも、日経平均は午前に191円高の2万1347円まで上げ幅を広げたが、午後にかけては伸び悩み。今回の米インフレデータは、金融当局の目標を下回るインフレ率が一過性の要因ではなく、構造的要因に伴う可能性があるとの見方を裏付けており、市場では12月利上げの確率がやや低下した。きょうのドル・円相場は一時1ドル=111円台後半と、前週末の日本株終値時点112円10銭に対し円高水準で取引される場面もあった。

  テクニカル指標からみた過熱感も上値抑制要因の一つ。前週末時点の日経平均の相対力指数(RSI)は82%と買われ過ぎを示す70%超。東証1部の上昇・下落銘柄数の百分比を示す騰落レシオも137%と過熱圏の120%以上にある。東海東京調査の平川氏は、「12月は利上げを行ったとしても、米国がインフレにならない中では長期金利は上がりにくく、円安にもなりにくい。今後1ドル=110円割れまで円高が進めば、日本株もネガティブに反応する可能性が高い」とみる。

  東証1部33業種は鉄鋼、保険、証券・商品先物取引、銀行、石油・石炭製品、鉱業、陸運、食料品、電気・ガスなど29業種が上昇。鉱業や石油は、13日のニューヨーク原油先物が1.7%高の1バレル=51.45ドルと2週ぶりの高値となったことを受けた。非鉄金属、空運、繊維、輸送用機器の4業種は下落。非鉄は、光部品の需要懸念が嫌気された。

  売買代金上位では、傘下の米携帯電話子会社の統合進展観測が高まったソフトバンクグループ、ゴールドマン・サックス証券が目標株価を上げた日立製作所、アナリストの指摘で北米の自然災害損失への懸念が縮小したとみられた東京海上ホールディングスが高い。半面、ダイフクや古河電気工業、良品計画、ドイツ証券が投資判断を売りに下げた大成建設は安い。

  • 東証1部の売買高は18億125万株、売買代金は2兆6483億円
  • 値上がり銘柄数は1204、値下がりは741
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