債券先物が小幅高、米債高や政権安定期待で買い圧力-オペ結果が重し

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  • 与党かなり強い勝ち方との観測、政策懸念後退で安心感-しんきん証
  • オペ結果、入札に備えて5年と10年売る動きの一環-パインブリッジ

16日の債券市場では先物が小幅高となった。前週末の米金利低下や衆議院選挙で与党優勢との観測を背景にした買いが相場を支えた。一方、日本銀行が中長期ゾーンを対象に実施した買い入れオペ結果やあすの20年債入札を控えた需給緩和への警戒感から上値は限定的だった。

  長期国債先物市場で中心限月12月物は前週末比8銭高の150円45銭で取引を開始。一時は150円48銭まで上昇した。午後は日銀のオペ結果を受けて150円37銭まで水準を切り下げ、結局は1銭高の150円38銭で引けた。

  しんきん証券営業企画部の高井行夫金融市場アナリストは、「米物価指標の下振れを背景とした米金利低下に加え、衆院選では与党がかなり強い勝ち方になるとの観測から政策に対する懸念が後退しており、買い安心感が出た」と指摘。一方で、「きょうのオペでは対象の全ゾーンで応札が増えたことから在庫処分の売りが意識され、後場に入って相場が崩れた。20年入札もあるので警戒された面がある」と言う。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の348回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)低い0.055%で寄り付いたが、午後には0.06%まで売られた。

  13日の米国債相場は上昇し、10年債の利回りは5bp低い2.27%で引けた。9月米消費者物価指数(CPI)の食品とエネルギーを除くコア指数が前月比0.1%上昇と、前月の0.2%上昇から伸びが減速したことなどを受けて、長期金利に対して下げ圧力がかかった。

  一方、16日付の毎日新聞朝刊によると、13-15日に衆院選の特別世論調査を実施し、取材情報を加味して中盤情勢を探った調査結果では、自民党が小選挙区、比例代表とも堅調で、単独で300議席を超える可能性があるという。

日銀オペ

  日銀がこの日に実施した残存期間「1年超5年以下」と「5年超10年以下」の長期国債買い入れオペの結果によると、応札倍率が1-3年が4.03倍、3-5年が4.69倍、5-10年が4.16倍とそれぞれ前回の水準を上回った。

過去の日銀オペの結果はこちらをご覧下さい。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、オペの結果について「あすの20年債入札に備えて5年と10年を売る動きの一環」と指摘した。

  財務省は17日に20年利付国債の価格競争入札を実施する。162回債のリオープン発行で、表面利率は0.6%に据え置かれる見込み。発行予定額は1兆円程度となる。  

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