【債券週間展望】利回り曲線フラット化へ、衆院選リスク低下との見方

  • ボラティリティー下がってカーブがつぶれる展開見込む-野村証
  • 選挙結果を見ないと大きく動きにくい面ある-岡三証

10月第3週(16日-20日)の債券市場では利回り曲線がフラット(平たん)化すると予想されている。22日投開票の衆議院選挙では与党の優勢が伝えられており、日本銀行による金融緩和策が現状のまま維持されるとの見方を背景に買い圧力が掛かる見通し。

  長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは10日から13日の週に0.055%から0.065%の値幅で推移した。衆院選に関する12日付の主要各紙の情勢調査で与党が優勢と報じられて、買い安心感につながった。一方で、日経平均株価が連日で年初来高値を更新したことを背景に上値が限定される面もあった。

  野村証券の中島武信クオンツ・アナリストは、「超長期ゾーンは足元の需給が良好で、17日に予定されている20年債入札は堅調な結果を見込んでいる」と指摘。「衆院選に波乱がないとすれば、ボラティリティーが下がってカーブがつぶれるという展開になる」とし、「金利が上がる可能性はかなり低い」と見込む。

衆院選に関する記事はこちらをご覧下さい。

20年債入札

  財務省は17日に20年利付国債の価格競争入札を実施する。162回債のリオープン発行で、表面利率は0.6%に据え置かれる見込み。発行予定額は1兆円程度。19日には5年利付国債の入札も予定されている。発行予定額は2兆2000億円程度となる。

過去の20年入札の結果はこちらをご覧下さい。

  野村証の中島氏は、超長期債について、「生保にとって金利水準が足りないものの、足元で都銀の買いが増えており、20年入札はそれでカバーされる」と読む。

  一方、日銀が前月末に公表した長期国債買い入れオペの運営方針によると、16日には残存期間1年超5年以下と5年超10年以下、18日に10年超、20日には1年超5年以下と5年超10年以下を対象にしたオペが予定されている。

その他の内外の週間予定はこちらをご覧下さい。

市場関係者の見方

*T

◎岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト

  • 選挙結果を見てみないと大きくは動きにくい面もあり、基本的には横ばい圏内で推移するだろう
  • 5年債入札はやや重いかもしれないが、20年債入札は無難に消化されるのではないか。
  • 長期金利の予想レンジは0.04%~0.09%    

  
◎JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長

  • 金融政策絡みでは目立った材料がないことに加え、選挙前で動きにくい
  • 20年債と5年債の入札でも波乱が生じるとはみていない。横ばい圏内での推移を見込む
  • 長期金利の予想レンジは0.03%~0.09%

  
◎野村証券の中島武信クオンツ・アナリスト

  • 米金利の動向に引っ張られる面もあり、米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長人事も要注意
  • タカ派的人選となれば利上げペースの加速見通しにつながる一方、イエレン議長の見方に近い人物であれば金利がそんなに上がることはない
  • 長期金利の予想レンジは0.04%~0.07%

*T

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE