【NY外為】ポンド上昇、EU離脱巡る報道で乱高下-ドル小幅高

更新日時
  • ポンドは一時対ドルで0.8%下落、完全に埋めて0.5%高まで上昇
  • 市場は13日発表の米CPIと小売売上高統計に注目
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

12日のニューヨーク外国為替市場ではドルが小幅高。市場の注目は、英国の欧州連合(EU)離脱を巡る動向で乱高下したポンドに集まった。

  ポンドは離脱交渉に関するドイツ紙ハンデルスブラットの報道を受けて大きく上昇し、ドルに対し0.5%上げて日中高値をつけた。報道は、EU側交渉責任者のミシェル・バルニエ氏が英国に2年のEU市場アクセス維持と移行期間を設けることを提案するというもの。これによりポンドは、交渉が暗礁に乗り上げたとする前日のバルニエ氏の発言を受けたそれまでの大幅な下げを全て埋めた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ポンドはドルに対し前日比0.3%上げて1ポンド=1.3262ドル。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%上昇。ドルは対ユーロで0.2%高の1ユーロ=1.1830ドル。

  英紙フィナンシャル・タイムズは、EUの指導部がバルニエ氏に、離脱の移行期に関する取り決めと離脱後の英国との関係に関する「内部の予備協議」を開始するよう勧めたと報じた。その前には、クロス取引を巻き戻し円やユーロなどの通貨を買う動きが広がる中、ポンドはドルに対し一時は0.8%安となっていた。

  ドル指数はこの日、9月の米生産者物価指数(PPI)発表後に日中高値をつけた。食品とエネルギーを除くPPIコア指数が前月比で0.4%上昇、前年同月比では2.2%上昇し、いずれも市場予想を上回る伸びとなった。9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で低インフレに対する懸念を一部参加者が示したことが議事録で判明したため、13日に発表される9月の消費者物価指数(CPI)と小売売上高が市場関係者の注目を集める。

欧州時間の取引

  欧州時間にはポンドがドルに対し4営業日ぶりに下落し、一時は0.8%安の1.3122ドルをつけた。EUのバルニエ氏は記者会見で、離脱時に英国がEUに支払う額について「暗礁に乗り上げた」と語った。ポンドはユーロに対しても下落した。

  クレディ・アグリコルのCIB部門でG10通貨調査責任者を務めるバレンティン・マリノフ氏(ロンドン在勤)は、「バルニエ氏は歯に衣を着せずに話している」と述べ、ポンドは「この発言を受けて下げた」と指摘。「ポンド見通しは引き続き政治と経済の関数になっている」との見方を示した。

原題:Pound Rallies on Brexit Development; Dollar Pares Gains(抜粋)
Pound Slides as EU’s Barnier Says Brexit Talks at ‘Deadlock’(抜粋)

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