日本株続伸しTOPIX1700回復、衆院選の自民優勢予測-適温期待も

更新日時
  • FRB議長にハト派のパウエル氏との観測、米金利上昇は緩やかか
  • 日経平均も一時100円超す上げ、21年ぶりの2万1000円に迫る

12日の東京株式相場は続伸し、主要株価指数は連日で年初来高値を更新。衆院選序盤の各メディアの情勢調査で与党優勢の結果が相次ぎ、国内政治に対する楽観的な見方が広がった。米国の景気と金利政策のバランスが整った適温相場が続く、との期待もプラス材料。

  ソフトバンクグループなど情報通信株のほか、CLSAが投資判断を上げたコマツなど機械株、メリルリンチ日本証券が目標株価を上げたオリンパスなど精密機器株が高い。その他金融やサービス、陸運株も買われた。

  TOPIXの終値は前日比3.32ポイント(0.2%)高の1700.13と4日続伸し、2007年7月31日(1706.18)以来、10年ぶりに1700ポイントを回復。日経平均株価は73円45銭(0.4%)高の2万0954円72銭とことし最長の8日続伸、1996年11月29日(2万1020円36銭)以来の高値を付けた。

  みずほ証券の倉持靖彦投資情報部長は、衆院選に対する「マーケットの目線は絶対安定多数の261議席から安定多数の244議席のレンジのどこになるかに軸を置いてきたが、序盤の世論調査でそれを上回ってきたことはポジティブサプライズ」と指摘。安倍政権や日本銀行総裁の続投の可能性が高まり、「海外投資家も日本株を見直す動きを強めている」と話した。

東証内

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  日本経済新聞が12日に報じた衆院選序盤の情勢調査によると、定数465議席のうち、与党の自民・公明両党で300議席に迫り、自民だけでも安定多数の244議席を上回る見通し。共同通信の調査でも自公で300議席をうかがうとしており、安定政権継続への期待が広がった。

  また、政治ニュースサイトのポリティコは、米国のムニューシン財務長官がホワイトハウスに対し、次期連邦準備制度理事会(FRB)議長にパウエル理事を選ぶよう強く勧めている、と報じた。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘投資情報部長は、「パウエル氏はハト派と目され、今後の金融政策の運営もイエレン路線の継承、段階的な利上げを志向する」と指摘。パウエル氏が次期議長候補でリードしていると取り沙汰されて以来、「米国の長期金利はあまり上がらなくなった」とみる。

  11日の米国株は、S&P500種株価指数が0.2%高の2555.24と最高値を更新。一方、米10年債利回りは2.35%と1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下した。きょうのドル・円は、午後に入り1ドル=112円20銭台と朝方の同50銭付近からはやや円が強含んだものの、三菱モルガンの藤戸氏は「米金利の上昇ピッチが緩慢で、110ー113円で落ち着いていれば、日銀短観の想定レート109円29銭より円安のため、当然業績見通しの上方修正が出てくる」と言う。

  国内政治情勢や海外市場、為替の安定を背景に、きょうの日本株は上昇して始まり、日経平均は午後の取引で一時100円以上上げ、2万994円と節目の2万1000円に接近。ただし、あすに株価指数オプションの特別清算値(SQ)算出を控える事情などもあり、一部の売り圧力で大引けにかけてはやや伸び悩んだ。

  東証1部33業種はその他金融、サービス、情報・通信、陸運、機械、証券・商品先物取引、精密機器など19業種が上昇。下落は石油・石炭製品、保険、鉱業、非鉄金属、銀行、鉄鋼、医薬品など14業種。

  売買代金上位では、JPモルガン証券が米スプリントとTモバイルUSが合併で合意した場合、司法当局が承認する確率は60-70%とウォール街の予想平均40%を上回るとの見方を示したソフトバンクグループが高い。CLSAが投資判断を「買い」に上げたコマツ、野村証券が判断を「買い」に上げたオリエンタルランドも買われた。東証2部では、特設注意市場銘柄の指定が解除された東芝が続伸。半面、今期の営業利益計画を下方修正したユニー・ファミリーマートホールディングス、メリル日本証が判断を「中立」に下げた塩野義製薬は安い。

  • 東証1部の売買高は15株3627万株、売買代金は2兆5847億円
  • 値上がり銘柄数は1130、値下がりは804
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