JPモルガン・チェースとシティグループが先陣を切り、米銀の7-9月(第3四半期)決算発表が12日から始まる。仮想通貨を巡る姿勢やトランプ政権の税制改革の行方など、さまざまな要素が業績に影響する。注目すべき項目を以下に挙げてみた。

トレーディング収入

  トレーディングは恐らく、前年同期に比べ低調だ。JPモルガンとシティバンク・オブ・アメリカ(BofA)の幹部は先月、15ー20%の減収見通しを示した。上期が過去10年余りで最悪だったゴールドマン・サックス・グループは第3四半期も引き続き厳しいとしている。英国の欧州連合(EU)離脱選択や米大統領選挙があった昨年に比べ、ボラティリティーが際立って低かったことが今年の状況を特段厳しくしている。

融資の伸び

   ロイヤル・バンク・オブ・カナダのアナリスト予想とブルームバーグの計算によれば、融資の伸びは恐らく、4四半期連続で減速した。バークレイズのアナリスト、ジェイソン・ゴールドバーグ氏は、商工業顧客は先行きの「不確実性を踏まえて借り入れをためらっている」と指摘した。融資の伸びは1.8%と、2年余りで最小にとどまる可能性がある。

ビットコイン

  最大規模の仮想通貨でにあるビットコインは今年に入ってから4倍以上に値上がりしている。大手米銀の経営陣もこれを認識。JPモルガンのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は9月に「詐欺」だとの見方を示し、「よい終わり方はしないだろう」と予言。一方、ゴールドマンのロイド・ブランクファインCEOは今月3日、仮想通貨について検証しているとツイートした。

クレジットトレンド

  アナリストの予想では、ブルームバーグ・インテリジェンスがデータを集計する米地銀20行のうち17行が貸倒引当金を積み増し、第2四半期の7行、第1四半期の12行から増加すると見込まれた。KBWによると、クレジットトレンドには第3四半期にとりわけ「雑音」が多かった。クレジットカードローンや自動車ローンがハリケーンの影響を受けた。

減税

  トランプ大統領と共和党による減税案が法制化されれば、大手6米銀の年間純利益は7%増える可能性がある。共和党案は法人税率を35%から20%に引き下げる内容で、銀行は他の業界よりもこの恩恵を大きく受ける見通しだが、改革案が成立するかどうかはまだ分からない。

行員数

  大手銀行はここ数四半期にわたり人員を削減せず、従業員数は昨年半ばで底を打った格好だ。銀行は削減を再開しただろうか、それとも人を増やしただろうか。各行が熱心に取り組む人工知能や自動化の活用が人員に影響するのかも焦点になる。

原題:What to Watch for as Wall Street Reports Third-Quarter Results(抜粋)

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