欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル続落、FOMC議事録でデータ重視姿勢を確認

  11日のニューヨーク外国為替市場ではドルが続落。9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合の議事録を受けて日中安値に値下がりした。議事録では、年内の再利上げは正当化されると多くの当局者が判断したことが判明した一方、最近の低いインフレ指標について多くの参加者が一過性の要因だけではないと懸念を表明したことが明らかになった。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.3%低下。ユーロはドルに対し0.4%高の1ユーロ=1.1859ドル。ドルは対円で0.1%未満上げて1ドル=112円50銭。

  ドルは主要10通貨の全てに対し下落。このところは米国債利回りの低下に加え、トランプ大統領の財政政策、北朝鮮、中国を巡る懸念が重しとなっている。議事録によると、金融当局者はデータ重視の姿勢をあらためて強調する一方、今年に入って見られる低いインフレ指標が持続する公算が小さいとデータで確認できるまで追加利上げは先送りすべきだとの見方を参加者「数人」が示した。

  米10年債利回りはこの日、シカゴ連銀のエバンス総裁が12月の利上げについて「語るのは時期尚早だ」と述べたことを手掛かりに低下した。

  ドルはFOMC議事録の公表後、円に対して下落に転じた。北朝鮮が数日後に短距離ミサイルを試射する可能性があるとの報道で、北朝鮮情勢の緊迫があらためて意識された。

欧州時間の取引

  スペイン・カタルーニャ自治州関連のリスクが後退し、市場関係者の注目が今月下旬の欧州中央銀行(ECB)政策委員会に移る中、ユーロが続伸。カタルーニャ州首相が即時独立を宣言しなかったことや、2018年の景気刺激策の大半をドラギECB総裁が今月発表する可能性があることに、ユーロ強気派は安心感を抱いた。

  ユーロは対ドルで1.1845ドルに値上がりし、前週末6日終値との比較で約1%高となる場面があった。
原題:Dollar Declines as FOMC Minutes Reiterate Data Dependency(抜粋)
Euro Bulls Return as Focus Turns From Spain to ECB: Inside G-10(抜粋)

◎米国株・国債・商品:株価指数が最高値-議事録ハト派との見方

  11日の米株式相場は上昇。主要株価指数は最高値を更新した。また米国債市場では期間が長めの債券が上昇し、外国為替市場ではドルが下落した。金融当局者らは年内の利上げを予想しているものの、この日公表された連邦公開市場委員会(FOMC)議事録について、市場ではややハト派寄りだと判断された。

  • 米国株は上昇、主要株価指数が最高値を更新
  • 米国債は期間長めの債券が値上がり
  • NY原油は続伸、51ドル台-楽観的な需要見通しが支え
  • NY金はFOMC議事録公表後に下げ埋める

  ルートホルド・グループの最高投資ストラテジスト、ジム・ポールセン氏は「きょう公表された議事録は、イエレン議長の議会証言以降のテーマと同様の内容だ。つまり12月に利上げが行われるというテーマだ。だが同時に、インフレを巡る懸念が強まっている」と指摘した。

  議事録によれば、幾人かの政策当局者は、年内に追加利上げするか否かの判断は、向こう数カ月の経済データでインフレ率が目標の2%に向けて上昇するとの確信を強められるかどうかに大きく左右されるとの見解を示した。議事録公表後、市場で織り込まれる年末までの利上げ確率は約75%で変わらずだった。

  S&P500種株価指数は前日比0.2%高の2555.24。ダウ工業株30種平均は42.21ドル(0.2%)上げて22872.89ドル。両指数とも過去最高値を更新した。ニューヨーク時間午後5時現在、米10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.35%。30年債利回りは1bp下げて2.88%。 

  ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が続伸。51ドル台で引けた。米国からリビアに至る各国での生産拡大見通しに対し、石油輸出国機構(OPEC)の楽観的な需要見通しが材料視された。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は前日比38セント(0.8%)高の1バレル=51.30ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント12月限は33セント上げて56.94ドル。

  ニューヨーク金相場は米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録公表後に下げを埋めた。議事録では、一部当局者が年内3度目の利上げを支持する前に物価上昇の確証を求めていることが示唆された。ニューヨーク時間午後2時17分現在、金スポット相場は前日比0.1%上げて1オンス=1288.95ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は議事録公表前に、前日比0.4%安の1288.90ドルで終了した。

  この日はまた外国為替市場でユーロが上昇。スペインの株価も値上がりした。同国政府がカタルーニャ自治州の独立の動きに対し強硬な姿勢を維持したことが手掛かり。スペイン株の指標IBEX35は1週間ぶり高値に上昇した。
原題:Dollar Falls, Stocks Hit Record as Fed Seen Dovish: Markets Wrap(抜粋)
Gold Recovers as Inflation Debate Fans Rate-Hike Uncertainty(抜粋)
Oil Above $51 as Rising Output Threatens to Slice Into Demand(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず-スペイン株は堅調、カタルーニャ情勢に安堵

  11日の欧州株式相場は2日連続でほぼ変わらず。スペイン株は安堵(あんど)感から買いが膨らんだ。

  指標のストックス欧州600指数は390.15で終了。スペインのIBEX35指数は1.3%上昇。同国の中央政府はカタルーニャ自治州政府に対し、独立断念を迫る圧力を強めた。

  ストックス600指数を構成する業種別19指数のうち8銘柄が値上がり。公益事業株が4週間ぶりの高水準に達した一方、鉱山株は最もきつい下げとなった。構成銘柄の中で上昇したのは342銘柄、下落したのは245銘柄。

  域内のその他主要指数では、英FTSE100指数が0.1%安。フランスのCAC40指数はほぼ変わらず、ドイツのDAX指数は0.2%高、イタリアのFTSE・MIB指数は1%上昇。
原題:Europe Stocks Steady as Miners Loss Offset Spain’s ReliefRally(抜粋)

◎欧州債:ポルトガル国債が上昇、順調な入札で-スペイン債は堅調

  11日の欧州債市場ではポルトガル国債が大きく上げた。国債入札が順調だったことが買いにつながった。スペイン国債は堅調。カタルーニャ自治州の首相が独立を推進する権限を得たとしつつ、中央政府との対話を模索する間はその実施を停止すると表明したことが背景にある。

  オーストリア国債は中核国債に対しややアンダーパフォーム。15日の総選挙が注目されている。

  ポルトガルは2027年償還債を利回り2.327%で7億5000万ユーロ発行。9月13日の前回入札時の利回りは2.785%。応札倍率は1.96倍、前回入札では2.06倍だった。

  スペイン国債利回りは6bp低下。ラホイ首相はカタルーニャ自治州政府に対し、独立断念を迫る圧力を強め、自治停止につながり得る正式な手続きを開始した。

  ドイツ国債は下落。5年債入札は手堅い需要を集めたものの、上昇要因にならなかった。
原題:Portugal Outperforms After Auction; End-of-Day Curves,Spreads(抜粋)

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