自分の投資が10%目減りしたと資産運用会社から報告を受けたとしよう。出口に急ごうとしないだろうか。欧州連合(EU)の金融・資本市場の包括的な規制、第2次金融商品市場指令(MiFID2)の適用が開始されれば、それが大規模に起こり得ると一部の資産運用会社は警告する。

  来年1月に施行されるMiFID2の下では、ポートフォリオの価値が10%目減りした場合、営業日が終わるまでに顧客に伝えることが義務付けられ、さらに10%減るたびに通知する必要が出てくる。資産運用会社は、MiFID2が市場の透明性を高めるのではなく、動揺を瞬く間にパニックに変える危険があると懸念している。

  グルパマ・アセット・マネジメントのジャンマリー・カタラ副最高経営責任者(CEO)は「プロでない投資家に市場が下げているといきなり通告することが招く結果は一つしかないだろう。さらに下げが加速するだけだ」と指摘する。

MiFID2とは-QuickTake

  MiFID2の下で、資産運用会社やヘッジファンド運営会社が銀行や証券会社に支払う取引手数料と、銀行などの投資リサーチ費用を切り離すことが求められることは有名だが、顧客への通知を義務付ける条項は、ほとんど知られていない。MiFID2の支持者は、情報提供の改善や顧客のタイムリーな行動に役立つと主張するが、投資運用会社は個人投資家がパニックに陥ることで、市場の変動を増幅させかねないと警戒している。

原題:Money Managers See Risk of Market Panic From Obscure MiFID Rule(抜粋)

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