KKRが日立国際のTOBを再提案、価格は2900円に引き上げ

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A logo of Hitachi Ltd. at the CEATEC JAPAN 2016.

Photographer: YUYA SHINO/EPA

米ファンドKKRは、日立製作所の半導体製造装置などを手掛ける子会社の日立国際電気に対する株式公開買い付け(TOB)で、従来1株当たり2503円としていたTOB価格を2900円に引き上げることで両社と合意したと正式発表した。12日から買い付けを開始する。

  日立国際の株価は11日、前日比0.5%高の3115円で取引を終えており、TOB価格はこの水準を6.9%下回る。KKRは4月、日立国際の全株式の取得を目指してTOBを8月上旬に開始すると発表。しかし、その後日立国際の株価が急騰し実施を見送っていた。

  半導体部門はKKR傘下のファンドが吸収して継承会社となる一方で、残る映像・通信ソリューション事業は実質的に別会社に分割されるスキームは前回の提案と同じ。映像・通信事業を残した新たな日立国際には日立と日本産業パートナーズ(JIP)傘下のファンドがそれぞれ20%(88億円)ずつを、残る60%をKKR側が出資する計画だ。

  米投資ファンドのエリオット・マネジメントは、9月28日発表の大量保有報告書では日立国際の株式7.11%を保有する日立製作所に次ぐ株主。エリオットはTOB計画延期後の9月11日に初めて5%超の株を保有したと報告しその後も段階的に買い増している。

  SBI証券の雨宮京子シニア・マーケットアドバイザーは「実際の株価との価格差を見直し、株主への配慮からTOB価格を引き上げたことは評価できる」とした上で、「このプライスでも手中に収めることは、中長期的には半導体製造装置などの分野で収益が確保できるとKKRが判断したということだ」とし、価格設定は適正ではないかとの見方を示した。

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