カリフォルニア・ワイン産地に大きな「衝撃」-山火事でブドウ園被害

  • 山火事が広がり11人死亡、2万人以上が避難
  • 州知事はナパ、ソノマ、ユバの各郡に非常事態宣言

米カリフォルニア州北部の象徴的なワイン生産地を襲った山火事で、これまでに11人が死亡し、2万人以上が避難している。米国で最も価値のあるブドウ園やワイナリーの一部も被害を受けた。

  カリフォルニア州当局によると、過去24時間に州北部で17件の火災が強風であおられ、11万5000エーカー(約465平方キロメートル)余りが炎に包まれた。商業施設や住宅など少なくとも約1500棟が焼け、被害状況の調査が始まっている。ブラウン州知事はナパ、ソノマ、ユバの各郡に非常事態宣言を発令した。

  山火事に見舞われた地域は同州屈指の風光明媚(めいび)な観光地で数万人が暮らす。ワイン・インスティチュートによると、カリフォルニア州のワイン産業は2016年に2360万人の観光客を集め、341億ドル(約3兆8300億円)の売り上げを計上した。ナパバレーとソノマバレーでは州内で最高級のワインが生産されている。

  ナパバレー・グレープグロワーズの広報担当、ハイディー・ソルディンガー氏は「われわれはみなショックを受けており、仲間のブドウ農家や近所の人々の支援にできるだけ努めている」と述べた。

住宅火災の状況監視に当たる地元消防隊員(10月9日)

フォトグラファー:Josh Edelson / AFP via Getty Images

  カリフォルニア大学デービス校のダニエル・サムナー教授(農学)によると、ソノマとナパの収穫は大部分終了しているが、未収穫のブドウやブドウの木などに火災の被害が及ぶ恐れがある。

  ラボバンク・インターナショナルの飲料アナリスト、スティーブン・ラネクリーブ氏によると、ソノマとナパはカリフォルニア州のワイン生産の約1割にとどまるが、この地域で生産されるカベルネ・ソーヴィニヨンというブドウ品種の価格は通常、1トン当たり7000ドルと、同州の生産の大部分を占めるサンホアキン産の同400ドルを大きく上回る。ラネクリーブ氏は電話インタビューで、ソノマとナパは「カリフォルニアワイン産業の顔だ」と述べ、「価値の大部分がそこで生み出されるだけに非常に壊滅的だ」と指摘した。

  サンディエゴ郊外ラモーナのラフィンクイタ・ワイナリーの共同所有者ジェス・コーラー氏は、ブドウがすべて収穫済みのブドウ園でも、ブドウの木が火災のダメージを受ける可能性があると指摘する。さらに「ブドウの木がなんとかなる実を付けるまでには最低でも3年かかり、成長すれば成長するほど、高品質のブドウができ、高品質のワインになる。今回の火災はこの地方のすべての人々に長期にわたる影響をもたらす可能性がある」と述べた。

原題:Wine Country ‘In Shock’ as Fires Ravage Iconic California Region (抜粋)

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