東芝が24日に開催する臨時株主総会に関連して、議決権行使助言会社の米インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)と米グラスルイスは、東芝が提案している前期(2017年3月期)決算書類の承認案と、綱川智社長らの取締役再任案に反対すべきだと助言した。6月の定時株主総会時、ISSは綱川社長の選任に賛成していた。

  今回の総会で東芝は、監査法人の承認が得られず提出の遅れていた前期決算の承認案と取締役選任案、米投資会社ベインキャピタルが主導する日米韓連合へのメモリー事業売却の承認案の3つを提案している。取締役候補10人のうち綱川智社長を含む8人が再任となる。

  決算承認案に反対を推奨する理由として、ISSは顧客向けリポートで監査法人の限定付き適正意見の付いた有価証券報告書にお墨付きを与えることは適切ではないとしている。グラスルイスもレポートで無限定適正意見を得られなかったことを強く懸念すると述べた。ブルームバーグはリポートを入手した。

  取締役の選任について、ISSは10人中、綱川社長を含む5人の選任に反対。綱川社長はトップとして業績不振や当初予定より3カ月遅れたメモリー事業売却の経緯におけるリーダーシップの欠如などに責任を取るべきだとした。グラスルイスは綱川社長を含む9人の選任に反対した。メモリー事業売却案に対しては、両社とも賛成を推奨した。

  6月の東芝定時総会では、綱川社長の再任にグラスルイスのほか、野村アセットマネジメント、みずほ信託銀行など一部の機関投資家が反対に回った。一方、ISSは東芝は前期決算発表後にあらためて開く臨時総会で取締役の顔ぶれを決める予定で、それまで経営の空白は作れないとの立場から「綱川社長を今の状況下で選任しないことは株主の利益とならない」とし、9人全員の取締役選任に賛成していた。

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