カタルーニャ州首相:スペインにとどまるより刑務所の方がまし

  • 1979年の欧州サッカー選手権決勝での体験で政治家になる決心
  • 州議会は早ければ10日にも独立宣言の可能性

スペイン・カタルーニャ自治州政府のプチデモン首相が政治に身を投じようと思いついたのは1979年に、欧州のサッカー選手権の決勝戦でカタルーニャのチーム、FCバルセロナを応援した時のことだ。同氏は応援のため数千人のサポーターと共にバスでスイスのバーゼルに乗り込んだ。

  欧州サッカー連盟(UEFA)主催のカップウィナーズカップ決勝でバルセロナはフォルトゥナ・デュッセルドルフを破って優勝。プチデモン氏に言わせればカタルーニャにとって歴史的瞬間だった。この応援ツアーで州内の他地域のさまざまな人々に会った同氏はこれを機に、カタルーニャのために働きたいと考えるようになった。同氏の伝記に記されている。

  自身の将来はカタルーニャとともにあると確信した同氏は現在、州首相としてスペインからの独立の先頭に立っている。同氏の独立を目指す決断がスペイン憲法とカタルーニャ経済への危機をもたらした。

  独立運動が正念場を迎える中で今週、プチデモン氏の決意が試される。大衆は独立を宣言するように求めている一方、警察当局は宣言すれば刑務所に送ると警告。一部支持者に対して提起されている扇動罪の刑期は最大15年だ。

カタルーニャ州政府のプチデモン首相

写真家:Pau Barrena

  2児の父親でもあるプチデモン氏(54)には、代償を支払う用意がある。7月のインタビューで「カタルーニャ州首相になることに同意した時に、このような事態になることもあり得ると分かっていた」とし、「自身の個人的な望みではなく、カタルーニャ社会の極めて大きな部分が望むことの実現を目指している。それについての責任は取らなければならない」と語っていた。

  今月1日に行われた独立を問う住民投票はスペイン政府によって違法とされているが、投票した中の圧倒的多数が独立を支持した。投票結果を受けてカタルーニャ州議会は、スペイン裁判所の差し止めにもかかわらず10日に審議を行い独立宣言について協議。同日に独立を宣言する可能性もある。これに対し、スペインのラホイ首相は、自治権停止を含めた利用可能なあらゆる手段を用いて「スペインの統一を守る」と表明している。

  サエンスデサンタマリア副首相は9日、プチデモン氏が「一方的に独立を宣言したら、措置が取られるだろう」とくぎを刺した。バルセロナ港に停泊中のクルーズ船2隻には数千人の警察官が待機しており、プチデモン首相が独立宣言を決行した場合に行政府を閉鎖する構えだ。

原題:Catalonia’s President Says Jail Is Better Than Staying Spanish(抜粋)

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