米スポーツ専門局ESPNのキャスター、ジェメル・ヒル氏が米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)ダラス・カウボーイズのスポンサーの製品不買運動をファンに呼び掛けて停職処分となった。同氏は先月、トランプ米大統領について人種的偏見と受け取られかねない発言をして、けん責処分を受けていた。

  ウォルト・ディズニー傘下のESPNは9日、「当社のソーシャルメディアの指針に対する2回目の違反」を理由に、ヒル氏を2週間の停職処分にしたとツイッターで発表した。

  ヒル氏は先月、ツイッター上でトランプ大統領を白人至上主義者と呼んだことを巡って警告を受けていた。同氏は今回、NFLの一部選手が国歌斉唱時に示している抗議を支持する人たちに向け、広告主を標的とするよう促した。カウボーイズのオーナー、ジェリー・ジョーンズ氏が国歌斉唱時に起立するよう選手に命じたことを受けたコメントだった。マイアミ・ドルフィンズのオーナーであるスティーブン・ロス氏も自身のチームに起立を求めた。

ジェメル・ヒル氏
ジェメル・ヒル氏
写真家:ESPNのJohn Sciulli / Getty Images

  ヒル氏は「ジェリー・ジョーンズ氏の発言を強く拒否するなら、鍵となるのは彼の広告主だ。選手に真っ向から負担をかけてはいけない」とし、「カウボーイズを支援する広告主らの製品を買わなければどうか。成り行きをじっと見て、そうすることはできると思わないか」と書き込んだ。

  ヒル氏はその後、表現を和らげようと試みて、「NFLのボイコットを唱えているわけではない。だが、国歌斉唱を巡る指示でダラスとマイアミの選手には不当な負担がかかっている」とコメントした。

  スポンサーの製品のボイコット呼び掛けは、多額の資金を投じてNFLの放送権を獲得している放送業者にとって脅威だ。ブルームバーグ・インテリジェンスによれば、ESPNは2014-21年の試合の放送に152億ドル(約1兆7100億円)を支出している。

原題:Sportscaster Hill Suspended by ESPN After NFL Boycott Call (1)(抜粋)

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