欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル小安い、トルコ・リラは対米関係悪化で急落

  9日のニューヨーク外国為替市場ではドルが小幅安。ここ1年で最長の上昇局面を経て買いが一服した。コロンブスデーの祝日で米国債市場が休場し、外国為替市場も薄商いとなる中で、ポンドとユーロが上昇した。

  トルコをはじめブラジル、メキシコなど新興市場通貨が軟化し、ドルの下げ幅を限定した。米国とトルコが互いにビザ発給業務を停止したことを手掛かりに、トルコ・リラは対ドルで大きく下げ、他の新興市場通貨にも売りが波及した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前週末比0.1%低下。米当局による年内追加利上げの観測が高まる中、前週までは4週連続で上昇していた。ドルは対ユーロで0.1%安の1ユーロ=1.1740ドル、対円では0.1%未満上げて1ドル=112円68銭。
 
  ドルはトルコ・リラに対して一時は3.8533リラと、1月以来の高値をつけた。在トルコ米大使館は8日、在イスタンブール米総領事館のトルコ人職員が2016年のクーデター未遂に関与したとしてトルコ当局に今月4日逮捕されたことを理由にビザ発給業務を停止。その数時間内にトルコのエルドアン政権は報復措置に踏み切った。

  UBSウェルス・マネジメントで新興市場資産の配分を担当するマイケル・ボリジャー氏は、事態が収拾すれば数日または数週以内にリラが持ち直す可能性はあるが、トルコが経常赤字国であること、インフレ水準が高いことや、金融当局がよりハト派に傾倒する公算の大きさなどを考慮すると、長期的にはリラが下落する見込みだと指摘した。

欧州時間の取引

  主要通貨の取引は一部で9月平均の半分程度だったと、欧州拠点のあるトレーダーは指摘。ただしポンド・クロスの取引は、売り持ちの一部を解消する動きにより活発化した。ポンドは、英内閣の改造が実施されるとの報道や、上半期の英労働コストの上方修正を材料に上昇。ユーロに対しては7営業日ぶりに反発した。

  その他の通貨ではニュージーランド・ドルが下落。ニュージーランド総選挙の結果を消化する中で米ドルに対し4カ月ぶり安値となった。
原題:Dollar’s Winning Streak Pauses; U.S.-Turkey Spat Pummels Lira(抜粋)
Dollar Steadies as Pound Rallies on Profit Taking: Inside G-10(抜粋)

◎米国株・国債・商品:株は小幅続落、原油が50ドルに接近-国債は休場

  祝日で薄商いとなった9日の米金融市場では、株式相場が小幅続落。決算シーズン開始を控え、米政治情勢の新たな展開を見極めたいとの雰囲気が強かった。

  • 米国株はS&P500種やダウ平均が小幅続落、薄商いの中を
  • 米国債は休場、コロンブスデーの祝日で
  • NY金は続伸、米・トルコの緊張激化で逃避需要
  • NY原油は反発、50ドルに接近-減産長期化に期待

  ゼネラル・エレクトリック(GE)は2016年6月以来の大幅安となり、市場全体を押し下げた。米国債市場は休場だった。  

  S&P500種株価指数が前日比0.2%下げて2544.73で終了。ダウ工業株30種平均は12.60ドル(0.1%)安の22761.07ドルで終えた。

  ニューヨーク金先物相場は続伸。約1週間ぶりの高値となった。米国とトルコ間の緊張激化を背景に、逃避の買いが強まった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前週末比0.8%高の1オンス=1285ドルで終了。一時は1%上昇し1288ドルを付けた。

  ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が反発。バレル当たり50ドルに接近した。石油輸出国機構(OPEC)のバルキンド事務局長が来年に入っても当面は減産を続ける可能性を示唆した。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は前週末比29セント(0.6%)高の1バレル=49.58ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント12月限は17セント上げて55.79ドル。

  債券市場から方向感が示されないため、大規模な取引は手控えられた。11日には9月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合の議事録が公表され、12日のJPモルガン・チェースから決算シーズンが本格化する。共和党上院議員からトランプ大統領への批判の声が上がり、税制改革が停滞するとの懸念が強まった。

  ミラー・タバクの株式ストラテジスト、マット・メイリー氏は「これまでのところ、全般的にゆっくりながらも着実な動きがあったが、中心は債券市場だった。この日は債券市場がコロンブスデーの祝日で休場だったため、株式市場は非常に閑散としているようだ」と述べた。

  今週は国際通貨基金(IMF)・世界銀行の年次総会も開催される。

  JPモルガンに加え、シティグループやバンク・オブ・アメリカ、ウェルズ・ファーゴなどの米銀も今週、決算を発表する。そのほかにはブラックロックやドミノ・ピザの決算発表も控えている。
原題:U.S. Stocks Slip, Dollar Mixed as Gold Advances: Markets Wrap(抜粋)
原題:PRECIOUS: Gold Advances as Turkey Spat Bolsters Haven Appeal(抜粋)
原題:Oil Dawdles Near $50 as Market Yawns at Efforts to Whittle Glut (抜粋)

◎欧州株:上昇、公益事業株が高い-スペイン株も買われる

  9日の欧州株式相場は上昇。鉱山株が下げたものの、公益事業株への買いが全体を押し上げた。

  指標のストックス欧州600指数は0.2%高の390.21で終了。スペインのIBEX35指数は0.5%高と、上げが目立った。ドイツのDAX指数は0.2%上昇。8月の鉱工業生産が2011年以来の大幅増加となったことが好感された。

  ストックス600指数の業種別19指数のうち15指数が値上がり。構成銘柄で上昇したのは324銘柄、下落したのは257銘柄。

  その他の主要指数では、英FTSE100指数が0.2%下落。フランスのCAC40指数は0.1%、イタリアのFTSE・MIB指数は0.4%それぞれ上げた。
原題:European Stocks Rise as Utilities’ Gain Offset Miners’Retreat(抜粋)

◎欧州債:スペイン国債、上げ幅を縮小-10日にカタルーニャ議会

  9日の欧州債市場では、スペイン国債が日中高値から上げ幅を縮小。カタルーニャ自治州が一方的に独立を宣言する可能性のある州議会審議を翌日に控えている。ドイツ国債利回りはやや低下。先物でブロック取引が成立したことが背景にある。

  イタリア国債もスペイン国債に追随。午前中にまとまった買いが入った。

  スペイン国債は下げ止まり、カタルーニャ州の独立を問う住民投票が行われて以来の下げをほぼ埋めた。
原題:Spanish Bonds Withdraw from Highs; End-of-Day Curves,Spreads(抜粋)

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