ドイツ銀行とUBSグループは欧州連合(EU)の金融・資本市場の包括的な規制、第2次金融商品市場指令(MiFID2)導入に際し、顧客である運用会社の新規則対応を支援することでトレーディング業務の獲得を目指す考えだ。

  両行は来年1月3日のMiFID2開始に合わせて新しいタイプの債券トレーディングプラットフォームを稼働させる。大手銀行の多くにとって新規則対応が義務となるのは同年9月からだが、一足先に準備する。新しいプラットフォームでは両行が顧客に代わり、取引データの集計と報告の責任を負う。顧客はこのプラットフォームを利用することにより、11億ドル(約1240億円)余りと推計される運用会社のMiFID2順守コストの一部から解放されることになる。

  ドイツ銀とUBSは債券とデリバティブ(金融派生商品)取引についてシステマティック・インターナライザー(SI)となる計画。債券業務で欧州の規則にのっとったSIのステータスを取得すると表明したのは銀行の中でドイツ銀が最初で、UBSも9日、同様の動きをとると発表した。SIは顧客注文を自己勘定やその他の顧客勘定と組織的かつ頻繁にマッチングさせるディーラーを指す。このステータスで銀行は新規制の下で取引関連業務を呼び込める可能性がある。

  ドイツ銀の債券電子セールスおよび債券市場ストラクチャー責任者のマリオ・ムース氏は発表文で「早期にSIとして登録することで、取引後の報告義務化が始まると同時にそれを担えるようにしておき、顧客を支援できる位置に立てる」と説明。顧客にとっては新規則による負担の一部が取り除かれ、安心感を持ってドイツ銀と取引できるとコメントした。

  UBSの欧州債券責任者、パオロ・クロース氏はインタビューで、来年1月3日からSIとして債券取引を手掛けるため英金融行動監視機構(FCA)に通知する方針を先週決定したと明らかにした。MiFID2規制の対象となる通貨と商品もSIとして取引するという。 

  ドイツ銀とUBSは株取引でもSIとなる意向だが、株式ではJPモルガン・チェースやバーチュ・ファイナンシャル、サン・トレーディング・インターナショナルと競合する。

原文:Deutsche Bank Has a Plan to Ease Fund Managers’ MiFID Start (1)(抜粋)
Deutsche Bank, UBS Plan to Ease Fund Managers’ MiFID Transition

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