小池都知事:日本の存在に不透明な面も-米国と中国の接近で

希望の党代表の小池百合子東京都知事は異次元緩和を続けている日本銀行の金融政策について「急な変更は好ましくない」と述べるとともに、出口戦略についても注意すべきだとの認識を示した。9日夜、ブルームバーグのインタビューで語った。

  小池氏は「異次元の金融緩和と財政出動を重ねてきた中で経済情勢は少しは良くなっているが、これまで投じてきたエネルギーに見合ったものかというとまだまだ不十分かと思う」と発言。その上で、「金融は大変微妙なところがあるので、急な変更というのは好ましくない。出口戦略についても注意をしながら進めていかなければならない」と述べた。

小池百合子氏
小池百合子氏
Photographer: Kentaro Takahashi/Bloomberg

  同党は6日発表した選挙公約で、「金融緩和と財政出動に過度に依存せず、民間の活力を引き出す」とした「ユリノミクス」を提唱。日銀の金融政策について「大規模金融緩和は当面維持した上、円滑な出口戦略を政府日銀一体となって模索する」と明記していた。

  小池氏はインタビューで、安倍政権の「成長戦略が十分ではない。民間の活力を生かしきっていない。日銀の金融政策や財政出動に頼るのではなくてむしろ自らの足、日本経済の要である民間企業をもっと活発化することのほうがより健全」と重ねて強調した。

  安倍首相が臨時国会冒頭の衆院解散に踏み切ったことについては「自分の疑惑、スキャンダルを隠すためにいきなり打って出たのではないか」と批判した。加計学園の獣医学部新設問題が、成長戦略の柱である国家戦略特区制度に「疑問を投げかけている」と述べ、制度の進展が遅れていることは「大きな問題」との見解を示した。

  安倍首相は8日、日本記者クラブでの党首討論会で、これまでの問題に関する国会審議で「私が関与したと言った方は一人もいない」と話している。

  また、小池氏は2030年までの「原発ゼロ」を公約に盛り込んだことを受け、再生エネルギーの比率を同年までに「30%にする」目標も明確にした。

世論調査

  読売新聞が7,8日に実施した世論調査では、衆院比例選の投票先で希望の党が13%と前回調査(9月28、29日)の19%から下落した。これに対し、小池氏は「国民が自民に代わる勢力を望んでいるのは変わりない」とかわした。

  安倍首相とトランプ米大統領との関係について「日米のトップ同士が気脈を通じるということは悪くはない話だ」としたものの、「今のトランプ政権が非常に安定的かというと、よく理解できていない」と指摘。気候変動や北朝鮮問題に絡んで米中間の接近が進んだ場合、「いい部分もあるが、わが国の存在がどういう形になるのか非常に不透明だ」との懸念も示した。

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE