北朝鮮リスクの高まりに連動し、個人や証券ディーラーを中心に買いを集めてきた日本の防衛関連株。9月に米国の大手運用会社による大量保有事実が明らかになると、一段と人気化、株価上昇の勢いに弾みがついた。海外投資家は買い増し、投資先の拡大と参戦意欲をさらに強めている。

  6日は防衛機器の石川製作所が一時前日比12%高の4435円と1998年8月以来、19年ぶりの高値を更新。火器メーカーの豊和工業は300円(29%)高の1347円とストップ高まで買われ、2013年4月23日以来、4年半ぶりの高値を付けた。

北朝鮮の放送を伝えるテレビ画面
北朝鮮の放送を伝えるテレビ画面
Photographer: Jean Chung/Bloomberg

  石川製については5日、関東財務局に提出された大量保有報告書で、米運用会社の日本法人であるブラックロック・ジャパンが保有比率を5.36%から8.75%に増やしたことが分かった。ブラックロックは、豊和工業についても新規に6.61%保有したことが同日判明している。ブルームバーグ・データによると、両銘柄にはフランスの運用会社であるリクソー・インターナショナル・アセット・マネジメントの上場投資信託(ETF)による買い増しのほか、直近で日興アセットマネジメント、野村アセットマネジメントなど国内の投資信託会社の買いも確認できる。

  証券ジャパンの大谷正之調査情報部長は、「ブラックロックが買いを入れていることが明らかになったことで、今後日本が防衛力を強化する場合、業績にどのくらい寄与するかどうかは分からないが、値動きが軽く、短期資金が流入した」との見方を示した。また、10日には北朝鮮の朝鮮労働党創建記念日も控え、「何が起きるか分からないという警戒感も、防衛関連株買いの一因」とも話している。

  石川製の4ー6月期(第1四半期)決算短信によると、防衛機器の受注高は前年同期比2.3%増の6000万円、売上高は同28%増の9700万円。売上高が前年同期比0.6%減の42億6900万円だった豊和工の第1四半期決算は、工作機械と建材が増えた半面、火器と特装車両は減少していた。

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