ドルが上昇、雇用統計控え米景気を楽観-対円で3日ぶり113円台

更新日時
  • ドル指数は昨年10月以降で最長の4週連続高へ
  • 英政治不安でポンドは1カ月ぶり安値、豪中銀理事発言で豪ドル安い

6日の東京外国為替市場ではドルが上昇。米雇用統計の発表を控える中、米経済への楽観や税制改革審議の前進期待から、対オセアニア通貨や欧州通貨を中心にドル買いの流れが続いた。対円では3営業日ぶりに1ドル=113円台を回復した。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドルスポット指数は午後3時42分現在、前日比0.2%上昇。好調な米経済指標や米金融当局者のタカ派発言を背景に週間では1%上昇しており、このまま上昇を維持すれば昨年10月以来で最長の4週連続高となる。 

  ドル・円相場はクロス円(ドル以外の通貨の対円相場)の下落に上値を抑えられ、112円台後半でのもみ合いが続いた後、午後には米長期金利の上昇に連れて一時113円06銭までドル高・円安に振れた。同時刻現在は0.2%高の113円05銭。

  ソシエテ・ジェネラル銀行の鈴木恭輔為替資金営業部長は、米雇用統計はハリケーンの影響で弱めの結果が警戒されていたが、「今週の経済指標の上振れから楽観的な感じになっている」と指摘。米雇用統計が予想を上回れば、ドルは買われるとみているが、北朝鮮リスクも気になる中、週末3連休を控えて、ドル・円の上昇は短命に終わる可能性もあるとの見方を示した。

  ブルームバーグがまとめた市場予想によると、9月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比8万人増が見込まれている。8月は15万6000人増だった。失業率は前月から横ばいの4.4%の予想。賃金インフレ動向を見る上で注目の平均時給は、前月比0.3%増と7月の0.1%増を上回る伸びが見込まれている。

  今回の雇用統計についてはハリケーンの影響があり、読みづらいとの指摘がある。上田ハーロー外貨保証金事業部の小野直人ストラテジストは、米雇用の伸びが予想を少し下回る程度なら今月の数字はノイズと解釈され、「売りが先行してもドルは次第に下げ渋るだろう」と予想。もっとも、北朝鮮リスクや英国・スペインの政情不安がくすぶる中、週末を前に「ポジション調整に伴うドル売り・円買いが引けかけて強まりやすい環境であることは覚えておきたい」と指摘した。

  日米3連休明けの10日は北朝鮮の朝鮮労働党創建記念日に当たり、北朝鮮が新たな軍事的挑発に踏み切る可能性が警戒されている。

  ポンドは対ドルで1ポンド=1.3100ドルを割り込み、一時1.3063ドルと約1カ月ぶりの安値を塗り替えた。前日にメイ首相の辞任観測が浮上するなど英政治に対する不安が重しとなった。ユーロ・ドル相場は一時1ユーロ=1.1686ドルと8月17日以来の水準までユーロ安・ドル高が進んだ。

  オーストラリアドルは一時対ドルで1豪ドル=0.7743ドルと7月中旬以来の安値を更新。ハーパー豪中銀理事が米紙WSJとのインタビューで、豪経済全体で消費が完全に勢いを失えば、金利を通じた対応が正当化される可能性があると述べたことが手掛かりとなった。

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