英銀スタンダードチャータードのスタッフが英領チャネル諸島の租税回避地ガーンジー島への税ルール導入前にプライベートバンク顧客の資産14億ドル(約1600億円)相当を同島からシンガポールに移したとされる問題を巡り、このスタッフが果たしたとみられる役割について同行は欧州とアジアの当局から調査を受けている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  資産移転のタイミングと、顧客の資金源が適切に検証されていいたかどうかについて、スタンダードチャータードの行員が疑問を昨年提起した後、同行は内部調査を行い、当局に通告した。詳細が非公表であることを理由に関係者が匿名で語った。

  関係者によれば、軍とのつながりを持つ者も含めインドネシア人顧客向けが中心のガーンジー信託部門に預託されていた資産は、海外居住者の口座情報を各国当局が共有するための国際基準である共通報告基準(CRS)をガーンジー島が2016年から導入する前に、シンガポールに移された。その後、スタンダードチャータードは昨年、ガーンジー島の事業を閉鎖した。資産移転は15年後半だった。

  シンガポール通貨庁(MAS、中央銀行)とガーンジー島の金融当局がこうした一連の動きを調査しているとこれら関係者は語った。関係者の1人によると、英金融行動監視機構(FCA)はこの資金移転を把握しているが、現在のところ調査はしていない。

  スタンダードチャータードの広報担当者とガーンジー島金融当局のデール・ホームズ氏、MAS、FCAはいずれもコメントを控えた。

原題:StanChart Is Said to Be Probed on $1.4 Billion Client Transfers(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE