日本株は年初来高値、米景気楽観と円安-金融、非鉄など景気敏感上げ

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  • 5日の米国では失業保険申請件数が減少、連銀総裁は利上げ可能発言
  • 株価指数は午前高値を抜け切れず、北朝鮮情勢見極めなど重し

6日の東京株式相場は上昇し、年初来高値を更新。良好な景気指標が続く米国経済の現状を楽観視する買いが優勢となり、為替のドル高・円安推移も好感された。米長期金利の上昇を材料に保険、銀行など金融株が高く、輸送用機器や海運、非鉄金属株など景気敏感セクターも高い。

  TOPIXの終値は前日比4.67ポイント(0.3%)高の1687.16、日経平均株価は62円15銭(0.3%)高の2万0690円71銭。両指数とも2015年8月11日以来の高値水準。
  SMBC信託銀行の山口真弘シニアマーケットアナリストは、前日発表された新規失業保険申請件数や製造業受注に加え、「今週はISM製造業、非製造業指数がいずれも強い状況で、米経済の良好が再確認され、日本株にもプラスに働いた」と指摘。需給面では、「海外投資家が先物中心から現物株買いに変わってきている。個人、投資信託は高値で売っているが、それを海外勢がカバーしている」との認識を示した。

東証アローズ

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  米労働省が5日に発表した先週の新規失業保険申請件数は、前週比で1万2000件減少の26万件となり、市場予想の26万5000件も下回った。ハリケーン「ハービー」、「イルマ」による影響が弱まったことが示された。変動の小さい4週移動平均も26万8250件と、前週の27万7750件から減少。8月の製造業受注は、前月比1.2%増と市場予想の1%増を上回った。

  米サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は5日、セントルイスでの会議で、「好ましい雇用の数字にインフレの現状、着実な成長ペースが加わり、金利は新たなノーマル水準に上がる必要があるとの私の確信を支えている」と発言、利上げは可能になると指摘した。フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は経済専門局CNBCに対し、12月の行動と来年3回の利上げを想定していると話した。金利先物が織り込む12月の米利上げ確率は、前日の70%から上昇した。

  5日の米国株はS&P500種株価指数が0.6%高の2552.07と連日で最高値を更新し、8日続伸は13年以降で最長の連続高記録。米国債は下げ、10年債利回りは2.35%と3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇した。きょうのドル・円相場は、午前は1ドル=112円70ー80銭台で推移した後、午後は一時113円台と円が弱含んだ。前日の日本株終値時点は112円72銭。

  週末の日本株は、米国株高を受けたリスク選好の動きで上昇して始まり、日経平均は朝方に一時92円高の2万0721円まで買われた。ただし、6日の米国では重要統計の一つである雇用統計の発表を控えるほか、「3連休を控え日本の選挙情勢の確認、10日に党創建記念日を迎える北朝鮮のリスクも意識された」と丸三証券の服部誠執行役員は指摘。午後は午前の高値を抜けることはなく、上値の重い展開だった。

  東証1部33業種は非鉄金属、保険、銀行、その他製品、不動産、海運、鉱業、輸送用機器など23業種が上昇。保険は、スイス再保険子会社に出資するMS&ADインシュアランスグループホールディングスの上昇などが寄与した。下落はパルプ・紙、電気・ガス、医薬品、小売、食料品、情報・通信など10業種。

  売買代金上位ではUBS証券が投資判断を「買い」に上げたファーストリテイリング、今年のゲーム機「スイッチ」のことしの出荷台数が目標の2000万台を達成できると一部で報じられた任天堂が高い。新中期経営計画で堅調な業績拡大目標を示すとSMBC日興証券が予想したLIXILグループも堅調。半面、東京エレクトロンや安川電機、パーク24、ディスコは安い。

  • 東証1部の売買高は14億5979万株、売買代金は2兆2743億円
  • 値上がり銘柄数は954、値下がりは959

     
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