東芝の半導体子会社「東芝メモリ」の買収契約を取りまとめた米投資会社ベインキャピタル日本代表の杉本勇次氏は5日午後記者会見し、フラッシュメモリーで世界シェア首位の韓国サムスン電子を追い上げるため、年間数千億円規模で研究・開発の追加投資を行っていく方針を示した。

  具体的な投資額などについては今後詰めるとし、13日に開く予定の東芝メモリの事業戦略説明会で詳細を公表するとしている。米アップルがベイン主導の日米韓連合に参加するメリットしては、アップルは圧倒的製品を持っているので「安定的な供給契約を結ぶことでより安定した経営基盤が確立できる」と述べた。  

  ベインの杉本氏は東芝メモリの成長を支援して事業価値を高め、「3年後を一つのターゲット」に上場を目指す方針を示した。東芝合弁相手で東芝メモリの売却差し止めを請求するなど訴訟を抱えている米ウエスタンデジタル(WD)とは、早期に解決して協業で成長したいとし「和解が一つのゴールだ」と語った。

  東芝は9月28日、ベインが主導する日米韓連合に2兆円で売却する契約を締結した。東芝とHOYAで議決権の過半を、ベインが49.9%を取得する。アップルデルなどの米IT企業も資金拠出するが議決権は持たず、韓国のSKハイニックスも今後10年間は15%を超えない条件とした。来年3月末までに完了し2期連続の債務超過回避を目指す。

  杉本氏によると、実際の売却までに承認が必要な独禁法当局への審査申請は、全ての関係各国・地域で済ませたという。東芝は24日に開催予定の臨時株主総会の招集通知に、売却の前提条件として、日本、中国、米国、EU、韓国など10カ国・地域での承認が必要であると記載していた。

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