定着するか共用オフィス、米ウィーワークなど参入、日本で広がる兆し

  • 働き方改革が異業種交流生む-ミレニアル世代が共感
  • みずほ証券も米国でウィーワークの会員制オフィスを利用
Bloomberg

さまざまな業種の人々が集まり、同じ場所で働く「コワーキング」が、日本でも広がる兆しを見せている。米国では共用オフィスを提供するウィーワークが急成長する中、都内でも三菱地所などがサービスを始めており、若い起業家らを取り込む新たな形態のオフィス賃貸が本格的に始まると専門家はみている。

  米国ではマイクロソフトやHSBCのほか、みずほ証券もニューヨークでウィーワークのオフィススペースを利用している。ウィーワークは日本でも来年2月から森ビルのアークヒルズ、「GINZA SIX」、新橋のオフィスビルでサービスを開始する予定だ。英リージャスや三菱地所も都心オフィス街の丸の内でサービスを展開している。

  少子高齢化や人手不足で日本の労働市場は変化が求められている。米総合不動産JLL日本法人の赤城威志リサーチ事業部長は「日本は政府が進める働き方改革がオフィスの多様化を促す要因になる」と分析する。さまざまな企業で働く人々が同じ場所で仕事をすることについて赤城氏は、「世代や企業を超えた交流を生むという大きなメリットがある」と指摘した。

  世界最大手の不動産サービス会社、クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(C&W)のアジア太平洋地域の調査担当責任者のシグリッド・ジアルシタ氏は都内でのインタビューで「東京でも企業のコワーキングは今後増えるだろう。コワーキング・オフィスの活気がミレニアル世代を引き付ける」と述べた。

  ミレニアル世代は2000年以降に成人または社会人になった世代。所有より共有に価値を見いだすなど、これまでの世代とは価値観やライフスタイルが異なる傾向があるとされ、シェアリングエコノミー型の新事業のけん引役になっている。経済同友会のリポートによると、米国のミレニアル世代に当たる日本の若者(16年時点で20-35歳)の人口は2122万人(14年)で日本の総人口の17%にあたる。

  また、パーソル総合研究所の分析によると25年に日本は推計583万人の人手不足になるが、自宅の近くにサテライトオフィスがあれば約136万人の新たな雇用が生まれるとみている。C&W日本法人の鈴木英晃ディレクターは「東京でのコワーキングはまさに良いタイミングだ。日本でも雇用形態が多様化し、働き方へのマインドが変わりつつある」と指摘した。

  米国の不動産オンラインニュースのザ・リアルディールによると、16年のニューヨーク市マンハッタンでのオフィス専有面積ランキングで、ウィーワークは上位を占める大手金融機関などに次ぎ11位になっている。

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