ウォーシュ氏:保守・リベラルの双方から批判-次期FRB議長候補で

  • 元FRB理事のウォーシュ氏、QE2に反対論を展開した経緯
  • 資産家ドラッケンミラー氏はウォーシュ氏の優れた能力を称賛

ウォーシュ元米連邦準備制度理事会(FRB)理事は、次期FRB議長の最終候補者リストに残った4人の中の1人とされる。しかしウォーシュ氏は、保守とリベラルが批判を浴びせ、双方がトランプ大統領による指名を阻止しようとしている唯一の人物でもある。その一因は連邦準備制度を同氏が公に非難してきた経緯にあるのかもしれない。

  連邦準備制度についての共著「ザ・ミス・オブ・インディペンデンス」(原題)があるマーク・スピンデル氏は「ウォーシュ氏には、連邦準備制度に公然と反する発言が極めて多い。同氏は危機に際して積極主義よりも消極主義を唱え、議会の右派の一部が口にするような形で、インフレに懸念を抱いていたように見受けられる」と語った。

  ウォーシュ氏(47)は2006-11年にFRB理事を務めた後、資産家のヘッジファンド投資家スタンリー・ドラッケンミラー氏率いるデュケーヌ・ファミリー・オフィスに所属し、スタンフォード大学フーバー研究所のフェローとして、容赦ない連邦準備制度批判を展開している。

  フーバー研究所にウォーシュ氏のコメントを要請したが返答はなく、同研究所の広報担当エリン・ウィッチャー氏は論評を控えた。ドラッケンミラー氏はこの記事のための取材にコメントを控えたが、5月の投資会議では「米経済と世界経済の浮沈や、政策当局の影響と限界を予測する優れた能力」を備えているとして、ウォーシュ氏を称賛していた。

  ウォーシュ氏はFRB理事だった10年11月、長期金利の押し下げを狙った債券購入プログラムの量的緩和(QE)第2弾に反対論を展開。連邦公開市場委員会(FOMC)議事録には、バーナンキFRB議長(当時)に対し、「私があなたの立場にあるなら、FOMCをその方向に導くことはないだろう」と語った様子が記されている。

  当時は政策金利が既に2年近くゼロ近辺に据え置かれ、失業率は高止まりしてインフレ率は当局目標の2%を大幅に下回っていた。ウォーシュ氏は結局、反対票を投じることはなかったが、数日後には米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の紙面上で、政策への懐疑論を展開した経緯がある。

原題:Fed Chair Hopeful Warsh Draws Opposition From Left and Right(抜粋)

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