ホンダが埼玉県の生産を寄居工場に集約、狭山工場の従業員は異動へ

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  • 八郷社長「競争力向上目指し、日本の生産体制を強化する」
  • 八千代工業の完成車生産事業取り込みへ、基本合意書締結

Honda Motor Corp. signage

Photographer: Mark Kauzlarich

ホンダは4日、埼玉県の狭山工場での生産を停止し、国内を3工場体制に再編する計画を明らかにした。狭山工場の生産は2013年に完成した寄居工場に集約する。従業員は異動で対応し雇用は維持する。海外への生産移転を進める中、国内の生産性を高める狙いがある。

  ホンダの発表によると、2021年度をめどに最新の生産技術がある寄居工場への集約を完了させる。現在約4600人いる狭山工場の従業員は寄居工場を中心に異動し、これまでのノウハウを生かす。寄居工場内には電動化などの新技術に対応した生産技術を構築・標準化し、海外に展開する機能も新設する。また、現在、子会社の八千代工業に委託している少量モデルの効率化をめざし、同社の完成車生産事業の完全子会社化で基本合意した。今後は国内では3工場での生産体制となる。

  ホンダの八郷隆弘社長は本社での会見で電動車の急速な普及などを念頭に「四輪事業の競争力向上を目指し、日本の生産体制を強化する」と述べた。25万台の年間生産能力を持つ狭山工場は停止により国内全体の能力は約80万台に減少する。国内の稼働率はほぼ100%になって競争力が向上するとの考えを示した。

  今後は寄居では大き目の車、鈴鹿では軽自動車や小型車中心に生産したい考え。ホンダは現在、国内では埼玉県の狭山、寄居の2工場のほか三重県の鈴鹿工場と子会社である八千代工業の四日市工場の4カ所で車両を生産。生産した車の大半は日本で販売されている。狭山工場では「オデッセイ」や「ステップワゴン」、寄居工場では小型車「フィット」や「ヴェゼル」などを生産している。

  八郷氏は狭山工場跡地の活用方法について、「地元の方々といろいろ議論させていただいて決めていきたい」と述べたほか、同社に製品を納入する部品メーカーの生産体制には大きく影響しないとの認識を示した。

  SBI証券の遠藤功治アナリストは、ホンダは国内の低稼働率が課題だったとし、寄居工場ができたときから効率の悪い狭山工場は将来的になくすことが想定されていたとしたうえで、今回の決定は「遅かったぐらいと思う」と話した。  
  

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