ドル全面安、米雇用指標控え米金利低下が重し-一時112円台前半

更新日時
  • 次期FRB議長人事を巡る思惑が米金利を左右
  • きょうの米経済指標次第で113円半ばまで上昇する可能性も-ANZ

東京外国為替市場ではドルが主要通貨に対して全面安。対円で一時1ドル=112円台前半まで水準を切り下げた。米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長人事を巡る思惑を背景に、前日から米金利が低下に転じていることを受けて、ドル売りが優勢となった。

  ドル・円相場は4日午後3時33分現在、前日比0.3%安の112円50銭。前日の海外時間の流れを引き継いで朝方からドルが軟調に推移し112円半ばまで下落。いったん下げ渋ったものの、午後に入り一段安となり、一時112円42銭まで日中安値を更新した。

  FXプライムbyGMOの柳沢浩チーフアナリストは、ドル・円の下落について「ムニューシン米財務長官は次期FRB議長にパウエル理事を支持しており有力との報道が材料視された。パウエル氏はウォーシュ氏に比べるとハト派で、イエレン議長路線を踏襲するのであれば金利上昇圧力は強まらないとの見方が強まり、ドル買いが一服した」と説明。ただ、「今晩のADP雇用統計やISM(米供給管理協会)非製造業景況指数待ちで動きにくい」とも語った。

  ウォーシュ元FRB理事とパウエルFRB理事が次期FRB議長の最有力候補で、ムニューシン米財務長官はパウエル氏を支持していると、ポリティコが次期議長指名プロセスに近い複数の関係者の話を基に報じた。

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  3日の米国債市場で10年債利回りは一時2.36%台へ上昇した後、2.32%台まで低下。この日の時間外取引では2.31%台に下げている。

  オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)マーケッツ本部の吉利重毅外国為替・コモディティー営業部長は、「前日の海外時間でJPモルガンの調査で米債に対する弱気な見方が強まっていることが意識された中、次期FRB議長を巡る報道が米金利の低下につながった」と指摘した。

JPモルガンの米債調査についてはこちらをご覧ください

  米雇用統計を占う上で重要な9月のADP雇用統計で、米民間雇用者数の市場予想(中央値)は前月比13.5万人増(前月23.7万人増)。ISM非製造業景況指数は55.5(同55.3)が見込まれている。

  ANZの吉利氏は、「ハリケーンの影響である程度弱い結果というのは想定されており、思ったより強い結果に反応しやすい」と指摘。ドル・円は米経済指標次第では「9月高値113円26銭を上回り、113円半ばまで上昇する可能性もある」との見方を示した。

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