4日の東京株式相場は小幅に続伸。良好なデータが続く米国景気の先行きを楽観視する買いが優勢となった。有機ELの量産化観測からジャパンディスプレイが急騰。業種別では鉄鋼や非鉄金属など素材株、情報・通信や食料品、機械株も高い。

  半面、為替の円高推移は投資家心理面で重しとなったほか、不正検査問題が広がりを見せる日産自動車が午後にマイナス圏に沈むなど輸送用機器株は軟調。海外原油市況の下落を受けた石油、鉱業株も安い。

  TOPIXの終値は前日比0.10ポイント(0.01%)高の1684.56、日経平均株価は12円59銭(0.1%)高の2万0626円66銭。

  りそな銀行アセットマネジメント部の下出衛チーフストラテジストは、「グローバルな株高のベースには世界的な景気拡大がある。ポジティブな経済指標が出ている日本も買われている」と指摘。ただし、「米国の自動車販売が好調でも、米長期金利が下がったことから為替がドル安・円高に振れ、勢いを鈍らせた」と言う。

The signage for Tokyo Stock Exchange, operated by Japan Exchange Group Inc.

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Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  自動車メーカー各社が3日に発表した米国の9月販売統計によると、トヨタ自動車が前年同月比15%増と最も高い伸び、ゼネラル・モーターズ(GM)が12%増など大手メーカー全てがアナリスト予想を上回った。

  調査会社のオートデータによると、9月の業界全体の自動車販売は季節調整後ベースの年率換算で1860万台と2005年7月以来の最高水準に到達。これは、市場予想平均の1740万台を上回る。良好な自動車統計を要因に、同日の米国株はS&P500種株価指数が0.2%高の2534.58と6日続伸、終値で最高値を更新した。

  米国の良好な景況感、株高を背景にきょうの日本株は上昇して始まり、日経平均は午後に一時75円高の2万0689円まで上げ、日中の年初来高値を更新。証券ジャパンの大谷正之調査情報部長は、米国の株高と景気拡大期待を材料に先物にまとまった買いが入った、と指摘。相場は先週いったん調整を入れており、今月中に一昨年の高値(2万0952円71銭、15年6月24日)を抜けていくとの見通しを示した。

  ただこの日は、ドル・円相場が徐々にドル安・円高方向に振れた上、海外市況の下落を受けた原油セクターの下げなども響き、TOPIXとともにマイナス圏で取引される場面もあった。テクニカル指標の一つである東証1部の騰落レシオは直近最高の130%台からはやや低下したが、引き続き目先過熱を示す120%台にある。午後のドル・円は1ドル=112円50銭台、早朝は同80銭台、前日の日本株終値時点は113円15銭だった。3日のニューヨーク原油先物は0.3%安の1バレル=50.42ドルと続落し、2週ぶりの安値。アジア時間4日の時間外取引でも安く推移した。

  東証1部33業種は水産・農林、その他金融、鉄鋼、機械、食料品、精密機器、情報・通信、非鉄金属など19業種が上昇。非鉄は、ニッケルや亜鉛などロンドン金属市況の上昇に加え、メリルリンチ日本証券がDOWAホールディングスの目標株価を引き上げたことなどもプラスに寄与した。石油・石炭製品や鉱業、輸送用機器、ゴム製品、建設、銀行など14業種は下落。

  売買代金上位では、有機EL製品の量産に向けた工場活用の検討事実が明らかになったJディスプが急騰。NTTや三菱電機、石川製作所、アサヒグループホールディングスも高い。半面、無資格検査問題で書類不正の疑いが浮上したと共同通信が報じ、日産自は午後に下落転換。アマゾンジャパンがファッション事業を本格展開すると表明し、競合懸念でスタートトゥデイが安い。

  • 東証1部の売買高は16億6005万株、売買代金は2兆3942億円
  • 値上がり銘柄数は820、値下がりは1096

    

  
  

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