東京外国為替市場ではドルが全面高。良好な経済指標を受けて米経済への楽観的な見方が広がる中、ドル・円相場は一時1ドル=113円台へ上昇した。

  ドルは前日に続いて主要10通貨全てに対して上昇。対円では日本株の上昇を背景に112円台後半から一時113円銭20銭と3営業ぶりの水準まで値を切り上げた。午後3時59分現在は112円96銭前後で推移している。

  東海東京証券金融市場部外貨管理グループの吉田幹彦グループリーダーは、米国の12月利上げが本線となり、北朝鮮リスクも今のところ小康状態という中で、ドル・円は高値を買いに行く「期初の相場」になっていると説明。米供給管理協会(ISM)製造業景況指数の雇用指数も強かったことから「米雇用統計を控えてドル・円は売りづらい」と話した。

  米国では4日にISM非製造業景況指数、6日に雇用統計が発表される。2日発表の9月のISM製造業景況指数は13年ぶりの高水準となり、雇用指数は約6年ぶりの水準に上昇した。

  米経済への楽観から2日の米国株市場では主要株価指数が最高値を更新。3日のアジア株も続伸し、日経平均株価は2015年8月以来の高値を付けた。

  CIBC証券金融商品部の春木康部長は、今週発表の米経済指標ではファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)の良さが改めて確認され、「ドル・円は底堅い動きになっていきそうだ」と予想。また、次期米連邦準備制度理事会(FRB)議長の有力候補とされるウォーシュ元FRB理事の「タカ派的なスタンスはドルのサポート要因」だとし、「最終的に後任人事が決まるまではドルの堅調地合いは続きそう」と話した。 

  豪ドルは対ドルで1豪ドル=0.7786ドルまで下落。豪中銀が声明で豪ドル高への懸念をあらためて示したことを受け、7月18日の安値に並んだ。豪中銀はこの日の会合で政策金利を市場の予想通り1.5%に据え置いた。

  ユーロ・ドル相場は9月下旬の安値を割り込み、1ユーロ=1.1696ドルと8月17日以来の水準までユーロ安・ドル高が進行。ポンド・ドルは1ポンド=1.3230ドルまで下落し、9月14日以来の安値を更新した。

  みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、ドイツの総選挙に続き、スペイン・カタルーニャの独立投票と欧州で分断の流れが強まっており、今月15日にオーストリアの選挙も控えて、ユーロの上値は重いと指摘。目先は「カタルーニャ情勢を見守りながら利食い的な売り」が先行しやすく、対ユーロでのドル買いがドル・円を支えると話した。
  

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