3日の東京株式相場は上昇し、主要株価指数は2年ぶりの高値を更新。米国の製造業統計が13年ぶりの高水準となり、世界景気の現状が楽観視されたほか、為替も円安方向で推移し、投資家心理が好転した。電機など輸出株や非鉄金属など素材株、不動産や電力、医薬品など内需株も高い。

  TOPIXの終値は前日比10.84ポイント(0.6%)高の1684.46と3営業日ぶりに反発。日経平均株価は213円29銭(1%)高の2万0614円07銭と続伸。両指数とも2015年8月以来の高値となった。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の折見世記シニア投資ストラテジストは、「為替の動きと連動しており、昨日の水準を抜け円安になったことが大きい」と指摘。米供給管理協会(ISM)の製造業統計が良く、ドルが堅調だったところにポジション調整の円売りなどで弾みがつき、「株式先物買い・円売りを同時に建てている短期筋が動いた印象」と話した。

東証内
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Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  ISMが2日に発表した9月の製造業総合景況指数は60.8と前月の58.8から上昇、13年ぶりの高水準となった。市場予想は58.1への低下が見込まれていた。受注の堅調やハリケーン襲来後の復興需要も影響した。

  良好な統計を材料に2日の米国株は素材やヘルスケア、金融、資本財セクター中心に買われ、S&P500種株価指数は0.4%高の2529.12と最高値を更新。成長重視型の米税制改革に対する期待感も根強かった。米国株オプションの指標で、投資家の恐怖心理を示すシカゴ・ボラティリティー指数(VIX)は5営業日連続の低下、9.45と7月25日以来の低さとなっている。

  この日のドル・円相場は、早朝は1ドル=112円70ー80銭付近と前日の日本株終了時点に対し横ばい圏で推移していたが、午前10時前ごろからドル買い・円売り基調が強まり、午後は113円台前半での取引となった。

  きょうの日本株は米統計の堅調などを受け上昇して開始、為替の円安基調が強まるとともに先物主導で一段高となり、日経平均は上値抵抗線として意識されてきた2万500円を一気に突破した。三菱モルガンの折見氏は、前日発表の日本銀行の企業短期経済観測調査(短観)も大企業・製造業DIが10年ぶりの高水準となり、「企業マインドはいい。国内外の需要が意外としっかりしていることが認識された」とし、業績の先行きに楽観的なムードが広がったと言う。大阪取引所の日経平均先物12月限の出来高は6万9000枚と、前日から6割以上増えた。

  今週は米国で重要経済統計の発表が多く、3日は9月の新車販売、4日はISMの非製造業景況指数、6日には雇用統計がある。野村証券の松浦寿雄チーフ・ストラテジストは、「米長期金利は上に抜けるかどうかの瀬戸際。10年債利回りが壁となっている2.4%を抜けてくれば、日本株に対する見方も変わり、上がりやすくなる」とみていた。

  東証1部33業種は不動産、電気・ガス、医薬品、倉庫・運輸、非鉄金属、電機、鉄鋼、輸送用機器、陸運など32業種が上げ、前日の海外原油安を受けた鉱業の1業種のみ下落。売買代金上位では、モルガン・スタンレーMUFG証券が投資判断を強気に上げたアドバンテストが大幅高し、米投資ファンドのベインキャピタルが株式公開買い付け(TOB)で買収するアサツーディ・ケイは急騰。半面、ゴールドマン・サックス証券が判断を下げた資生堂、業績計画を下方修正したしまむらは安い。

  • 東証1部の売買高は14億5094万株、売買代金は2兆2822億円
  • 値上がり銘柄数は1172、値下がりは759

 

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