自民党の衆院選(10日公示、22日投開票)の公約は、2014年に実施された前回の衆院選と比べて、財政健全化の色彩が薄くなった。

  2日公表された公約では、基礎的財政収支(PB)の黒字化目標を「堅持」すると明記した一方、目標年度の記載は見送った。成長重視の健全化目標とされる債務残高対国内総生産(GDP)比の引き下げは、PB黒字化目標と「同時に」目指すと表現した。19年10月の消費税率引き上げを掲げるが、増収分は子育て世代への投資と財政健全化に「バランス良く充当」する。

  前回の公約は、PB黒字化目標の「20年度まで」の達成を目指すとしていた。債務残高対GDP比の引き下げは、PB黒字化達成後の目標との位置付けだった。消費税率は17年4月に引き上げると記載されていたが、安倍晋三首相は16年にさらなる先送りを表明した。

  キャッチフレーズは「景気回復、この道しかない」から「この国を、守り抜く」に変わった。前回の公約で前面に押し出されていた大胆な金融政策などの「三本の矢」の文言は、今回の公約には盛り込まれなかった。

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