トランプ米大統領は1日、ティラーソン国務長官が北朝鮮との交渉を求めていることについて「時間を無駄にしている」とツイッター投稿で指摘した。金正恩朝鮮労働党委員長に核プログラムを停止させるための最善策をめぐり、米政権内部に意見の相違があることが一段と鮮明になった。

  トランプ大統領のツイートは、ティラーソン長官が9月30日、米国が北朝鮮に直接探りを入れていると初めて認めたことを受けたもの。国務省報道官は米国の立場には矛盾がないとコメントした。

  大統領は「私はティラーソン長官に、小さなロケットマンと交渉しようとすることで時間を無駄にしていると告げた」とし、「長官は力を蓄えてくれ。われわれはやるべき事をする」と述べた。

  国務省のノアート報道官はトランプ大統領のコメント後にツイッターに投稿し、北朝鮮との外交ルートは「現在」は開かれているが、「ずっと開かれているわけではない」と述べた。またティラーソン長官のハモンド報道官もツイートで、トランプ大統領は「北朝鮮に対し、招待されている間に外交交渉の席に着くべきだという明確なメッセージを送っただけだ」と説明した。

  ブルッキングズ研究所の米欧センターでディレクターを務めるトーマス・ライト氏は、トランプ大統領がティラーソン長官への公の批判が必要と考えたことは「注目に値する」と指摘。「ティラーソン長官の威信を害するとともに、判断ミスのリスクを減らすように北朝鮮と対話する米国の能力は損なわれる」と説明した。

  一方、シカゴ大学のダリ・ヤン教授(政治学)は、大統領と国務長官のアプローチが異なることは必ずしも矛盾しないとし、トランプ大統領と金委員長が非難の応酬を行うことが、ティラーソン長官の北朝鮮などへの説得工作にプラスに働く可能性があると分析。「こうした意味では、突破口が開かれる可能性を私は否定しない。中国政府が北朝鮮への制裁実施に一段と積極的になっていることは確かだ」と語った。

原題:Trump Tells Tillerson North Korea Outreach a Waste of Time (1)(抜粋)

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