今週の新興市場:通貨が昨年11月来の大幅安、株は月間で今年初の下落
Yumi Teso、George Lei29日終了週の新興市場では通貨が週間ベースで昨年11月以来の大幅下落。トランプ米大統領の税制改革案に加え、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長のタカ派的な発言を受けて12月の利上げ観測が強まったことを背景に、ドルが上昇した。新興市場の株価指標は月間ベースで今年初の下落となった。
- FRB議長:物価目標達成までの政策据え置き「賢明ではない」
- 米税制改革案公表、トランプ大統領「米史上最大の減税」実現訴え
- 北朝鮮:米戦略機を撃墜する自衛の権利がある、領空外でも-外相
- サウジアラビア、125億ドル調達へ-今年2回目のドル建て債発行で
- イラクのクルド人自治区、大多数が独立支持-中央政府や周辺国は反発
- メキシコ中銀は政策金利を据え置き、市場予想通り
アジア:
- 韓国ウォンは週間で4週連続下落、一時は7月11日以来の安値。朝鮮半島情勢の緊迫化で
- 米大統領:北朝鮮に「破壊的」軍事力行使する用意-銀行制裁を追加
- 中国人民元は国慶節(建国記念日)などの連休を控え、アジア通貨の中で下げがきつい
EMEA:
- サウジアラビアは株式上昇の容易化、および上場企業の合併・買収(M&A)促進に向けた規制を公表する計画
- トルコ・リラは一時7月12日以来の安値。ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領はシリアでの非戦闘地域の指定・監視に向け協調することで合意
中南米:
- ブラジルのボベスパ指数は週間で1.3%安、ほぼ4カ月ぶりの大幅下落
- 同国最高裁がテメル大統領を支持するネベス上院議員の任期を打ち切り、テメル政権にとって打撃になると市場は受けとめ
- メキシコ・ペソはブルームバーグが追跡する新興国24通貨で特に大きく下落。投資家が積み上がったロングポジションを解消
- ペソは重要なサポート水準で、かつ100日移動平均線も位置する1ドル=18ペソをペソ安方向に抜けたことから、下げが加速
来週のデータ:
10月2日 | インドネシア | 9月の消費者物価指数 |
3日 | トルコ | 9月の消費者物価指数 |
ブラジル | 8月の鉱工業生産 | |
4日 | インド | 金融政策決定 |
6日 | ブラジル | 9月のIBGEインフレ |
インドネシア | 9月の外貨準備高 | |
原題:Emerging-Market Week in Review: Yellen, Trump Ignite Selloff(抜粋)
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