欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル小幅続落、FRB議長人事を意識-月間では上昇

  29日のニューヨーク外国為替市場ではドルが小幅続落。月末のポジション調整や米連邦準備制度理事会(FRB)議長後任人事を巡る報道を受け、不安定な値動きとなった。月間ベースでは2月以来初めて上昇した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.1%未満の低下。ただ週間ベースでは3週連続高となった。ドルは対ユーロで0.2%安の1ユーロ=1.1814ドル、対円では0.2%上げて1ドル=112円51銭。

  トランプ米大統領とムニューシン財務長官がケビン・ウォーシュ氏と面談、次期連邦準備制度理事会(FRB)議長指名の可能性を巡り意見交換したとの報道を受け、ドルは朝方に急伸したが、これをこの日の高値に下げに転じた。米金融政策当局がインフレ指標として重視する個人消費支出(PCE)価格指数が市場予想に届かなかった。ドルは主要10通貨のうち7通貨に対しては値上がりした。

  ドルは対円で朝方、期待外れのPCE価格指数の発表後に日中安値をつけた後、ウォーシュ氏関連報道を受けて1ドル=112円74銭の日中高値をつけた。

  米政権当局者は、大統領と財務長官がウォーシュ氏と面談したことを確認。ただ、別の当局者によれば、大統領は既に他の候補者とも面談している。ウォーシュ氏のほかにトランプ大統領が次期FRB議長候補として検討しているとされているのは、現職のイエレン議長、スタンフォード大学教授のジョン・テーラー元財務次官、BB&T前最高経営責任者(CEO)のジョン・アリソン氏、コロンビア大学経営大学院学長のグレン・ハバード氏など。

  ユーロは、心理的節目である1ユーロ=1.18ドルを挟んで上下0.2%という狭いレンジでもみ合った。月末・期末のポジション調整に支えられる一方、重要な経済指標の発表を前に不安定な値動きだった。

  9月のユーロ圏のインフレ率が上昇予想に反して前月比変わらずだったことが伝わり、ユーロは1.1790ドルを割り込む場面もあったが、下げは限定的だった。
原題:Dollar Posts First Monthly Gain Since Feb. Amid Fed Chair Talk(抜粋)
Euro Set for Best Quarterly Run Since 2014 Despite Monthly Drop(抜粋)

◎米国株・国債・商品(29日):S&P500が連日最高値-原油は反発

  29日の米株式相場は続伸し、主な株価指数が最高値を更新した。トランプ米大統領とムニューシン財務長官がウォーシュ元連邦準備制度理事会(FRB)理事と面談し、次期FRB議長指名の可能性を巡り意見交換したと伝わり、国債は下落した。

  • 米国株は続伸、S&P500種やナスダックが最高値
  • 米国債は下落、ウォーシュ氏のFRB議長就任観測で
  • NY原油は反発、月間と四半期でも上昇-見通し改善で
  • NY金は反落、月間では今年最大の下落-ドル上昇で

  S&P500種株価指数とナスダック総合指数、ラッセル2000指数はいずれも最高値を更新し、S&P500種は四半期ベースで8四半期連続の上昇となった。次期FRB候補の一人として、パウエルFRB理事とも面接したと報じられたトランプ大統領は、2-3週間以内に議長人事を決定すると述べた。

  S&P500種株価指数は前日比0.4%高の2519.36で終了。ダウ工業株30種平均は23.89ドル(0.1%)上げて22405.09ドルで終えた。ニューヨーク時間午後5時現在、米10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.33%。

  ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が反発。月間ベースでは昨年4月以来、四半期では昨年第2四半期以来の大幅上昇となった。需要増加で世界的な供給だぶつきが解消に向かうとの楽観が広がった。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は前日比11セント(0.2%)高の1バレル=51.67ドルで終了。月間は9.4%、四半期では12%いずれも上昇。ロンドンICEの北海ブレント11月限は13セント上げて57.54ドル。

  ニューヨーク金先物相場は反落。ドルの上昇を背景に、金は月間ベースでは今年最大の下落となった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比0.3%安の1オンス=1284.80ドルで終了。月間では2.8%下落。

  ウォーシュ氏は規制緩和に前向きとみられ、恩恵が期待される金融株が上昇。KBW銀行株指数は3月以来の高水準を付けた。一方で、こうした期待とは裏腹に同氏が指名されれば株価には打撃になるとの声もある。

  ルネサンス・マクロ・リサーチの米経済責任者、ニール・ダッタ氏は顧客向けリポートで、「ウォーシュ氏が指名されても市場に信頼をもたらさず、株売りになると思う。FRBのスタッフは通常、議長が少なくとも自分達と同じぐらい金融政策の裏表を知っていると考えるが、ウォーシュ氏の場合、その前提は崩れている。それは大きな問題だ」と指摘した。

  ウォーシュ氏のニュースが伝わる前からドルと米国債は下落していた。個人消費支出(PCE)価格指数が食品とエネルギーを除くコアベースで市場予想を下回ったため、消費者物価の勢いと、年内の利上げ観測への影響について懸念が強まった。
  ジョーンズトレーディング・インスティチューショナル・サービシズのチーフ市場ストラテジスト、マイケル・オローク氏は「この日のインフレ指標は弱かったが、イエレン議長は予定通りのコースにとどまると話した時、非常に断固とした姿勢を示した。この日の数字は予想を下回ったが、ヘッドラインの数字はなお同じような水準にあり、大きな下振れとは言えない。政策コースを維持するのは最善ではないが、政策をコースから外すほどでもない」と述べた。
原題:U.S. Stocks Hit Records, Fed Talk Weighs on Bonds: Markets Wrap(抜粋)
OIL FUTURES: WTI Surges for Month, Quarter on Brighter Outlook(抜粋)
Under Gold Market’s Hood, Global Tensions Prompt a Surge in ETFs(抜粋)

◎欧州株:3カ月ぶり高値-四半期ベースでも上げる

  29日の欧州株式相場は上昇し、指標のストックス欧州600指数は3カ月ぶり高値を付けた。金利見通しを見極める動きが進む中、ドルがユーロに対して上げたことを受けて、輸出株が買われた。

  ストックス600指数は0.5%高の388.16で終了。四半期ベースでは2.3%上げた。4-6月期は0.5%安だった

  業種別19指数のうち18指数が上昇。自動車株とメディア株の上げが目立った。構成銘柄で上昇したのは445銘柄、下落したのは139銘柄。

  域内の主要指数では、英FTSE100指数とフランスのCAC40指数がそれぞれ0.7%上昇。ドイツのDAX指数は1%高、イタリアのFTSE・MIB指数は0.5%上げた。
原題:Europe Stocks Rise to Three-Month High to Wrap UpQuarterly Gain(抜粋)

◎欧州債:中核国債は堅調維持-インフレ率が予想下回る

  29日の欧州債市場では中核国の国債利回りがやや低下した。9月の
ユーロ圏インフレ率が予想を下回ったことを手掛かりにドイツ債先物が
買われた。

  9月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)速報値は前年同月
比1.5%上昇。市場予想は1.6%上昇だった。コアインフレ率は1.1%
で、8月の1.2%から低下。

  ドイツ債先物は26ティック上昇の161.07。午後にやや買われた。
原題:Core EGBs Stay Higher After CPI Miss; End-of-Day Curves,Spreads(抜粋)

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