【個別銘柄】ヤマトHDや小糸製急落、住友電工は上昇、IPO明暗

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  • ヤマトHD、19年度営業益720億円想定、目標控えめとSMBC日興
  • 住友電工、クレディSは新規強気、自動車の電動化トレンドで恩恵

29日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  ヤマトホールディングス(9064):前日比6.9%安の2271.5円。配送事業の構造改革や働き方改革を進め2019年度に営業利益720億円(16年度実績348億円)を目指すことなどを盛り込んだ中期経営改革を発表した。SMBC日興証券は、営業利益目標は市場予想平均値787億円を下回る水準で、強気の値上げ姿勢とともに高い利益目標を期待する声があったため数値目標は控えめだと指摘した。

  小糸製作所(7276):6.5%安の7060円。中国の連結子会社、上海小糸の持ち分全てを中国企業に譲渡する。これに伴い18年3月期の営業利益見通しを960億円から920億円に下方修正した。JPモルガン証券は、小糸製の中国事業の中期的な成長を担う1社が消失するという観点から、株価は短期的にネガティブに反応すると指摘。19年3月期以降の中国での成長ストーリーにやや不透明感が出てくるとみる。

  住友電気工業(5802):2.9%高の1838円。クレディ・スイス証券は、投資判断を新規に「アウトパフォーム」とし、目標株価を2200円に設定した。自動車の電動化トレンドで関連銘柄の株価が上昇し続ける中、同社株は出遅れており割安なためこのトレンドの恩恵を大きく受けると予想。短期的に収益モメンタムが拡大する第2四半期決算は、市場が同社株を見直すカタリストとなり得るとの見方を示した。

  クレディセゾン(8253):4.4%高の2335円。東海東京調査センターは、投資判断を「中立」から「アウトパフォーム」、目標株価を2200円から2600円に上げた。懸案だった新基幹システム稼働を想定しており、業績が安定的に成長すると期待。来期は基幹システム稼動に伴う減価償却負担の本格化を利息返還損失引当金繰入のピークアウトが相当程度相殺することで増益を見込む。 

  コーセー(4922):3.1%高の1万2890円。4-9月期の営業利益は前年同期比4割増の260億円程度になりそうだと29日付日本経済新聞が報じた。訪日外国人を中心にスキンケアなど高級化粧品が好調に推移し、従来予想の190億円から上振れするとしている。

  スシローグローバルホールディングス(3563):4%高の3610円。回転ずしチェーン最大手、あきんどスシローと5位の元気寿司(9828)が経営統合を検討していることが明らかになった。29日付の日本経済新聞朝刊によると、コメ卸最大手の神明がスシローの親会社株の3割超を取得、子会社で同5位の元気寿司との統合を主導する。元気寿司も4%高の2665円。

  ユニプレス(5949):2.6%高の3130円。ゴールドマン・サックス証券は、投資判断を「買い」とし、目標株価3500円で調査を開始した。売上高の8割以上を担う日産自動車(7201)のトップライン成長が限界利益を押し上げる原動力となると分析。従来は大規模投資と北米での生産トラブルが嫌気されたが、今後は収益拡大で株価ディスカウントの解消局面に入るとみる。

  東洋ゴム工業(5105):1.7%高の2529円。米国とマレーシアのタイヤ製造子会社に計約350億円を投じ生産能力を増強する。JPモルガン証券は、米国の中でも旺盛な需要が続く高インチタイヤの需要捕捉に向けた体制が拡充されると評価した。

  アンリツ(6754):6.5%高の933円。SMBC日興証券は、新規に投資判断「1(アウトパフォーム)」、目標株価1260円を付与した。世界で高いシェアを獲得した3G、4Gでの実績と技術を下支えに第5世代移動通信システム(5G)でも通信測定器市場で競争力を高めると予測した。同証が同様に「アウトパフォーム」で調査を開始した理研計器(7734)は5.8%高の2258円。

  トライステージ(2178):6.4%安の570円。29日に予定していた第2四半期決算発表を延期した。特定の顧客との取引について精査が必要となることが判明し、この精査に一定の時間を要するためとしている。

  第一工業製薬(4461):5.8%高の712円。4-9月期の営業利益予想を14億円から21億円に上方修正した。高付加価値品の売上高が好調に推移したほか、基礎原料ナフサ価格の上昇が鈍く低水準で推移した。

  バリューコマース(2491):15%高の836円。17年12月期の営業利益予想を11億円から19億円に上方修正した。広告事業のアフィリエイトマーケティングサービスやストアマッチングサービスが堅調、CRM事業のヤフーショッピングに出店する「ストアーズ・アールエイト」が好調だった。

  西本Wismettacホールディングス(9260):29日に東証1部市場に新規株式公開(IPO)し、初値は公開価格4750円に対し6%安の4465円となった。海外での日本食やアジア食品の輸入・卸売、日本での青果全般の輸入・卸売を展開する。17年12月期の売上高計画は前期比7%増の1694億円、営業利益は6.7%減の68億3500万円。終値は4375円。

  テックポイント・インク(6697):29日に東証マザーズに新規株式公開(IPO)し、初値は公開価格650円に対し65%高の1072円となった。上場した有価証券は、同社普通株式を信託財産とした外国株信託受益証券(JDR)。監視カメラや車載カメラ向け半導体の開発や製造、販売を手掛けており、17年12月期の売上高計画は日本円換算で前期比20%増の36億5000万円、営業利益は3.3%減の5億8100万円。終値は1372円。

  マネーフォワード(3994):29日に東証マザーズに新規株式公開(IPO)し、初値は公開価格1550円に対し94%高の3000円となった。家計簿アプリ・ソフトの「マネーフォワード」を提供しているほか、法人・個人事業主向けには会計や確定申告、請求書、給与など各種クラウド型サービスも展開。17年11月期の連結売上高計画は26億8100万円、営業損失は9億9500万円。終値は3085円。

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