【債券週間展望】長期金利は上昇か、政局不透明感で買いにくいとの声

  • 選挙が終わるまで金利はなかなか下がりづらい-岡三証
  • 10年入札、日銀コントロール効いているので無難に消化か-SBI証

10月第1週(2日-6日)の債券市場では長期金利の上昇が予想されている。衆議院総選挙を巡って政局の先行き不透明感や財政悪化懸念が強まっており、債券を買い進みにくいとの見方が背景にある。

  長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは、米税制改革への期待感や国内の衆院解散・総選挙を巡って財政不安が生じたことなどを背景に水準を切り上げ、28日には0.075%と8月1日以来の水準まで上昇した。29日には0.06%までやや買い戻されて週を終えた。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「総選挙は野党が頑張っている影響で想定していた以上に不透明感が強まっており、そこを見極める流れ。政局が一番意識されてしまうところで、しばらく上値の重い展開が続く」と指摘。「財政が一番大きな要因として意識されており、最近の金利上昇につながっている。選挙が終わるまで金利はなかなか下がりづらい」とみる。

10年債入札

  財務省は10月3日に10年利付国債の価格競争入札を実施する。348回債のリオープン発行で、表面利率は0.1%に据え置かれる見込み。発行額は2兆3000億円程度。5日には10年物価連動国債の入札が予定されている。

過去の10年債入札の結果はこちらをご覧下さい。

  岡三証の鈴木氏は、「10年債入札は0.1%を背に買いが入ることがある程度想定されており、上値が重いながらも無難に消化する」と見込む。

市場関係者の見方

*T
◎JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長

  • 小池都知事が代表を務める希望の党の台頭で衆院選を巡る不透明感が高まっており、円債には重し
  • ボラタイルになる場面はあっても基本的には落ち着いた動きが続く、超長期ゾーンの金利上昇にも限りがあろう
  • 長期金利の予想レンジは0.03%~0.1%

  
◎岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト

  • 万が一、野党が出てくれば今の金融政策も含め全てが先行き不透明
  • 野党が勝つとも思わないが、短期決戦なので勢い次第で何が起こるか分からない
  • 長期金利の予想レンジは0.04%~0.09%    

  
◎SBI証券の道家映二チーフ債券ストラテジスト

  • 物価連動債入札、消費増税もどうなるか分からないということになってしまい、あまり前向きにみていない
  • 10年入札は日銀のコントロールが効いているので無難に消化か
  • 長期金利の予想レンジは0.03%~0.08%

*T

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