カタルーニャ自治州政府は、裁判所が違法と判断した独立を問う住民投票を10月1日に実施する計画だ。スペイン中央政府がこの阻止に成功しようがしまいが、ラホイ首相の残りの政治キャリアについて回る公算が大きい。

  カタルーニャ州はスペイン国内総生産(GDP)の約5分の1を占める。スペインに自治州は17あるが、自治州政府が法的拘束力を持つと主張する独立住民投票を実施した州はまだない。カタルーニャ州は3年前、法的拘束力を持たない住民投票を実施。投票率はわずかに30%を上回る程度だったが、約8割が独立を支持した。

  中央政府は投票を阻止しようとこれまでに1000万枚の投票用紙を押収し、警察数千人を投入、自治州政府の職員十数人を逮捕した。それでも自治州政府は投票を強行する構えを崩していない。

  英ニューカッスル大学でスペイン史を専門とするアレハンドロ・キロガ教授は今回の住民投票について、「スペインがこれまでに直面した中で、最も深刻な憲法上の危機だ。カタルーニャの問題は、他の自治州の間でどこまで許容されるのかを試す競争の引き金を引きかねない。極めて複雑な問題だ」と話した。

  ラホイ首相は今週訪米し、トランプ大統領からスペインの統一を保つ取り組みに支持を取り付けた。だがマドリードで待っていたのは、カタルーニャ問題を長引かせたことに対する批判の大合唱で、熱心な与党支持者の一部からも非難が聞かれている。

  昨年の総選挙で首相率いる人民党が圧倒的な強さを示したマドリードの人気地域で、飲食店を経営するクリストバル・フェルナンデス氏はラホイ首相に対し、国の統一を維持するとした選挙公約を守る必要があると指摘。カタルーニャの人々は「憲法を踏みにじっている。住民投票が実施されるならそれは首相の責任で、首相は責任を取る必要がある」と語った。

原題:Catalan Independence Drive to Haunt Madrid Whatever Happens Next(抜粋)

(実施日を10月1日に訂正しました.)
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