【インサイト】襟を正す日本株式会社にはご褒美も、忍耐強く見守って

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)はここ3年余り、環境、社会的責任、企業統治(ESG)のスコアの高い日本企業株に投資してきた。7月の発表によると、GPIFは既に35兆円の日本株ポートフォリオの3%を3つのESG指数に投資しており、10%まで増やす計画。

  外国人投資家はとっくに、安倍晋三首相の第3の矢、つまり構造改革を見限っている。機関投資家の日本株売り越しは2年連続となりそうだ。

  しかし、正しい統治を行う企業が株価の面で報われる兆候が見え始めている。

  TOPIXの中で取締役会での独立役員の割合が高い上位10%の銘柄に投資し、イコールウエートとして毎月調整した場合、TOPIXのリターンを33%上回っていただろうと、ブルームバーグの分析が示した。このアルファは1年余り前に表れ始めた。

  このESGポートフォリオの銘柄の予想株価収益率(PER)は平均で23.7倍と、2年前の16.5倍を上回る。TOPIXの同比率はほぼ横ばいだ。

  取締役会の女性の比率など、企業統治に関する別の指標を使っても同様の傾向が示される。

  もちろん、これはただの芽生えにすぎないし、GPIFが投資している3つのESG指数の中で比重が重い5銘柄は7月以降、アウトパフォームしてはいない。

  必要なのは忍耐だ。デイトレーダーが長期的なアルファを生み出すことはほとんどない。日本株式会社のESG取り組みにもう一度チャンスを与えてみてはどうだろうか。

(このコラムの内容は必ずしもブルームバーグ・エル・ピーの意見を反映するものではありません)
原題:Green Shoots Show Japan Inc. Is Pulling Up Its Socks: Gadfly(抜粋)

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