ドルは113円台を回復、米税制改革案やFRB高官発言で米金利上昇

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  • ドル・円は朝方の112円71銭から午後に113円13銭まで上昇
  • 12月米利上げ織り込みや米税制改革期待でドル買い-ソニーFH

東京外国為替市場でドル・円相場は1ドル=113円台を回復。米税制改革法案の公表や米連邦準備制度理事会(FRB)高官からの追加利上げに前向きな発言などを背景に、米金利が上昇したことを受け、ドル買い・円売りが優勢となった。

  28日午後2時53分現在のドル・円は前日比0.2%高の113円10銭。朝方に付けた112円71銭から徐々に水準を切り上げ、午後に入って113円13銭まで上昇した。前日の海外市場では一時113円26銭と7月14日以来のドル高・円安水準を付けた。

  ソニーフィナンシャルホールディングスの石川久美子為替アナリストは、「楽観論が増え、主要国株価が強い中では、円はどうしても売られるので、ドル・円にも当然上昇圧力がかかる。市場が12月の米利上げもさらに織り込みを進めたこともあった」と説明。また米税制改革が実現可能な方向に向かっていることが重要とした上で、「折り合う方向に動いていることは市場にとってポジティブ」と述べた。

  アジア時間外取引で米10年債利回りは一時2.3532%まで上昇し、7月14日以来の高水準を記録した。オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)取引に基づき推計される12月までの米利上げ予想確率は28日時点で約64%を示している。

  米ボストン連銀のローゼングレン総裁は27日、ニューヨークで講演し、低インフレにもかかわらず、「規則性のある緩やかな」方法で米金融当局が利上げすべきだと語った。

  ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(BBH)外国為替部の村田雅志通貨ストラテジストは、「市場が思っていた以上にFRBは追加利上げに前向き。トランプ政権・共和党の減税案も、財政悪化で金利上昇・ドル上昇の材料になる」と指摘。「目先はドル・円は114円を目指す展開と見込んでいる。上値めどは、7月高値114円49銭あたり」と述べた。

米税制改革案の詳細はこちらをご覧下さい。

  三菱東京UFJ銀行グローバルマーケットリサーチの内田稔チーフアナリストは、米税制改革案について、「米長期金利に上昇圧力が加わりやすい材料。日米金利差拡大でドル高・円安になりやすい」と分析。ただ、「昨年11、12月のようなフルに期待を織り込むような相場にはなりづらい。レパトリ減税が注目されるが、ドル高効果は限定的とみている」と述べた。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.2%安の1ユーロ=1.1722ドル。前日には一時1.1717ドルと8月18日以来のドル高・ユーロ安水準を付けた。BBHの村田氏は、「欧州中央銀行(ECB)は金融引き締めは当分先と否定している。いったんユーロロング(買い建て)を解消して、次を待つ動き」と語った。

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